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ドコモ市民活動団体助成事業

公募による市民活動団体への活動資金の助成事業

Activity Report

『社会福祉法人 みどの福祉会』様群馬県 / 助成金額:447,500円

目録贈呈の様子

活動名

子どもが将来の夢を語れるための「無料学習支援」と「家庭まるごと居場所づくり」

概要

家庭の事情で塾や学習にお金をかけられない子どもや学校に行きにくい子どもを対象に無料で基礎的学習の支援を行います。また、学習支援のみだけではなく、子どもと保護者、学習サポーターとの交流の場となる居場所をつくり、その中で、子どもたちに日々の学習内容や今の気持ちなどを書いてもらい、学習サポーターがコメントを添えて保護者に手渡しするなど、保護者を含めた幅広い支援活動を展開していきます。

中間報告
大学の先生!応援ありがとう

中間報告

201709/21

社会福祉法人 みどの福祉会 中間報告(2017年2月10日 現在)

[活動に至る背景]

以前の児童養護施設での勤務経験の中で、家庭のぬくもりを知らない様々な環境下にある子どもたちと接してきました。平成28年4月から、生活困窮者自立支援制度が始まり、この中で生活困窮世帯の子どもの学習支援等が盛り込まれたことから、社会福祉法人として何かできることをしたいと思い始めていました。ある時、高崎市社会福祉協議会の方との会話の中で「学習支援やらないの?」と聞かれたことに背中を押されました。しかし、実施している方が地域にいませんでしたので、まずは情報を集めました。そして地域の困りごとに対応できる法人を目指し、今回の活動を決意しました。

[活動状況]

平成28年4月から毎週金曜日5時半から2時間、当団体の一室を利用し、大学生のボランティアとマンツーマンでの学習支援を実施しています。また、9月からは月に1回は、利用者の親子とボランティアとのオリジナルこども食堂を開催しています。

12月には地域のガールスカウトやミュージシャンを呼んでクリスマス会を行いました。将来の夢が持てる環境、孤食の回避、居場所、ひとり親の小さな相談窓口など様々な意味を持ち、ボランティアにとっても学びの場となっています。今後の子どもたちはもとより、地域住民の方にも正しい理解を深められるような学習支援の場を目ざしていきます。

[成果(アピールポイント含)と反省点]

「参加して良かった」「楽しい」という言葉が当団体の励みとなる。貧困の連鎖を断ち切ることは、すぐに成果が見えるものではないが、地道に進めて継続する覚悟である。偏見もなく地域にあって当たり前の場所でありたい。学習支援を通してその先にある困りごと、家庭まるごとの支援とフラットな居場所となれるように秋からは月に1回の食事会も始めた。「まんまる食事会」では職場の栄養士などが協力してくれているが、最近では地域の方が「何かできることをしたい」と申し出てくれている。また大学生ボランティアの継続と増加は嬉しい限りである。行政職員や司法書士、こども食堂運営者などが見学に来てくれることも支援の輪の可能性が広がると考えられる。

課題としては必要としている子どもたちにまだまだこの情報が届いていないことである。また、ボランティアのスキルアップや安定化、地域や学校との連携などを充実させる必要もある。そのためには、各関係機関や関係者の方々には何度も足を運び周知と理解を求めて働きかけている。回覧板や新聞への掲載、近隣大学へは毎月の食事会へのお誘いチラシの郵送等も並行して行うことが大事だと思っている。昨年末には県内の学習支援実施団体が集まり情報交換会を実施した。「みどの学習クラブ」が子どもの「ワンストップ相談窓口」として成長できることが夢である。来年度からは、家庭訪問型子育て支援を始める予定である。 

  • 大学の先生!応援ありがとう
  • 大好きな学習サポーター
  • 賑やかに「まんまる食事会」
  • 地域の仲間と一緒にクリスマス会
終了報告
社会福祉法人 みどの福祉会  終了報告の写真

終了報告

201804/02

社会福祉法人 みどの福祉会  終了報告

[解決したかった現状と課題]

①「見えない貧困」:町内の保育園や学童クラブの職員、保護者のアンケート結果から貧困の現状に気づいていない状況がわかりました。

②「ボランティアの確保」:ボランティアの大学生と接することで子どもたちの勉強意欲が高まり、子どもと保護者には進学含め夢を持ってほしいです。

③「家庭まるごとの支援」:家庭をまるごと支援する必要性を感じていましたが、総合的な支援をする力がありませんでした。

[活動内容]

① 町内3園の保育園、2学童へ出向き、職員に学習支援やこども食堂のプレゼンを実施し、多くのアイディアや意見を聞くことができました。また、大学や群馬県社会福祉協議会からも声がかかり周知活動を充実しました。

②学習支援は、ボランティアの大学生だけではなく、教科書や購入したドリルを自由に使いながら学童の職員や保護者も対応しました。外部講師による勉強会も実施しました。

③フードバンク活動への協力や全戸にチラシの配布を行いつつ、スタッフは各研修会へ参加し、こども食堂について勉強しました。

[活動成果]

・群馬県や群馬県社会福祉協議会が当団体の活動に協力してくださり、行政への情報発信力がつきました。

・学習支援からこども食堂へ発展したこともあり、新聞への記事掲載やオピニオンでの記事による問い合わせが増え、不登校児家庭からの相談も入るようになりました。

・食品ロスの情報が随時届くようになり、地域での当団体の活動に対する関心度が高まりました。

・学習支援に参加する子どもたちとボランティアとの食事会は月に1回開催し、平均20名が参加しました。

・クリスマス会には約60名が参加しました。

[工夫したポイント]

・行政や小中学校との関係づくりの構築をめざし、高崎市役所に頻繁に足を運んだり、地域の商工会や民生委員などの方々にチラシを手渡しするなど、当団体の活動内容について個別に伝えました。

・新聞などを通じて学習支援やこども食堂の情報発信を継続し、実施者同士の横のつながりも構築中です。

・自社の社会福祉法人の職員への理解促進のため各部署で勉強会をしました。

[活動の反省点]

変わらない課題:マンパワーと財源の確保は当然ですが、ニーズのある家庭や個人に情報や支援が届けられていないです。また、困難な方が胸を張って利用できる環境を作りたいです。

反省とこれから:周知啓発活動は、本業の仕事の合間では、十分に行えません。多くの方を巻き込む力をつけることが必須ですが、まだまだ力及ばず、社会福祉法人としての取り組み方を模索中です。特に学校関係者へのアピールが不足していると感じています。

[今後の課題・展望]

これからも学習支援とこども食堂を継続し、子どもたちの広義の意味での居場所づくりに取り組みたいと思います。また、社会福祉法人として自施設の利用者だけではなく、地域住民全体の幸せのために制度の狭間で困っている方に気づける法人となり、地域から頼られる力をつけたいと考えています。

  • 炊き込みご飯とハムカツ
  • 学習支援の様子
  • 学習クラブとこども食堂によるクリスマス会
  • クリスマス会ボランティア
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