活動報告Activity Report
活動報告
202306/08
2022年度(アジア諸国からの留学生):1年を振り返っての感想
- 奨学生一覧
挑戦、努力、決意に満ちた1年間
名前:ネウパネ サンガム バブさん
大学:室蘭工業大学
国籍:ネパール
私は室蘭工業大学大学院2年生のネウパネサンガムバブです。1年目を振り返ると、素晴らしく刺激的な年であったと感じます。大学から大学院に進学するときの緊張感、新しい場所や研究室、新しい生活に慣れるための苦労やドキドキする瞬間など、色々ありました。特に、米山ロータリー留学生財団の支援を受けて勉強や研究を進めていた大学生活から、大学院生活へと進む際には、学費の支払いや生活費など、経済的な心配もありました。
ドコモのスカラシップに応募して、うまくいくことを願う気持ちでいっぱいでした。明確な心で、私は自分の夢と研究室の研究活動に取り組み始めました。 ずっと日本で運転したいという思いがあり、自動車学校に入学して免許を取得しました。 免許取得は大きな目標でしたが、授業や研究活動を怠ることはありませんでした。 両方に専念したため、私は非常に忙しく、アルバイトをする時間はあまりありませんでした。 貯金が底をついて大変な時期を過ごしていたのですが、一番つらかったところにJEES・ドコモ留学生奨学金の合格通知が届きました。また、研究実験のためにネパールに行き、ネパールの工科大学の学生に自分の研究を発表することができて嬉しかったです。最後に、私はこれまで以上に完全でエネルギッシュになったと感じました. 自分でも大変な日本語N2合格という新たな目標に挑戦しました。しかし、私は決心し、合格しました。 現在、文化イベントに参加することで日本をもっと知ってもらうための新しいプロジェクトに取り組んでいます。 異文化交流にも興味のある日本人の友達が何人かできました。 最初の会合では、4人の日本人学生とネパール、インド、バングラデシュからの学生を含む8人が集まりました。 初めて一緒にドライブに行きましたが、とても楽しかったです。 コミュニティは成長しており、これらすべてを達成できたことを嬉しく思います。
結論として、ドコモの奨学生としての私の道のりは、挑戦、努力、決意に満ちていました。私は自分の夢と情熱を決してあきらめず、常に学業上の目標と個人的な興味のバランスを取るように努めてきました。 奨学金のおかげで、勉強や研究に専念でき、運転免許も取得でき、日本語試験N2にも合格することができました。 さらに、日本の豊かな文化を探求し、異文化交流に関心のある志を同じくする人々のコミュニティを作ることができました。この経験は私に貴重な教訓を与え、個人的にも学問的にも成長させてくれました。この機会に感謝し、同じ情熱とコミットメントを持って旅を続けることを楽しみにしています。
充実の1年間と未来への飛躍
名前:DAKARE AMEY AJITさん
大学:筑波大学
国籍:インド
この1年間、日本での生活や体験を振り返ると、私は多くの充実した経験をしたと感じています。学術面では、AIやコンピュータビジョン分野での専門知識を深めることができ、優秀な成績を収めました。国際会議ICCEでの発表や学術論文の執筆を通じて研究能力も向上しました。初めてのアメリカ訪問として、ラスベガスで開催されたICCEやCESに参加し、最新技術や研究に触れることができ、世界中の研究者と交流する機会を得ました。この経験は、今後の研究やキャリアに大きな影響を与えるでしょう。
夏休みの前半に、インターンシップでは、プロジェクトチームに参加し、研究開発や実験を行い、最終的な報告書の作成まで行うなど、研究プロセス全体を経験して実践的な知識やスキルを身につけました。また、通年研究室でRAとして働くことで、実践的な知識と理論的な知識をバランス良く身につけることができています。
夏休みの後半には、2年半ぶりにインドに帰国し、家族と再会しました。友人たちとも再会し、彼らの人生の変化や成長を知ることができ、日本での留学生活とは異なる環境でリフレッシュすることができました。さらに、インドの美味しい料理やお気に入りのスポットを訪れるなど、故郷での時間を満喫しました。
さらに、私は新入留学生のサポートを行い、異文化コミュニケーション能力を向上させました。また、写真撮影、ジム通い、チェス、ピアノなど、個人の時間も充実させました。東京や茨城周辺の観光も楽しみ、日本の自然や文化を体験しました。
この1年間は、私にとって非常に貴重で有意義でした。今後の計画としては、自分の専門分野であるAIやコンピュータビジョンの技術をさらに磨き、より高度な研究や開発に携わることを目指します。海外の学会やイベントへの参加を通じて、世界中の研究者と協力して研究を進めることも目標にしています。
就職活動と学内ボランティア活動に力を注いだ1年
名前:キム カンサンさん
大学:電気通信大学
国籍:韓国
とても短い1年でした。今回は割と最近の出来事について書かせてもらおうと思います。それは日本企業への就職活動および学内ボランティア活動のことです。
私は3月にあった学内の企業展示会を初めに日本での就職活動をスタートしました。現在はいくつかの企業から内定をもらっており、就職活動の状況は順調であります。
新卒採用の流れは多くの場合、「エントリーシート→適性検査→複数の面接」となります。私はその中で適性検査が最も難しかったです。その理由は言語の壁です。問題の難易度はそこまで高くありませんが、限られた時間内に多くの問題を解くのは、日本語が母語でない者にとっては実力を発揮しにくいところです。問題文と設問の読解に人一倍時間がかかるからです。それで私は適性検査を正面突破するよりは、エントリーシートや面接の方に力を入れる戦略をとりました。要は、弱みを補って普通の人になるより、強みを尖らせて他人との差別化を図るのです。そして幸いにもその戦略が効いたようです。
冬から学内のボランティアサークルに参加しております。毎週学内の花壇にある草木に水や栄養剤を撒く活動に取り組んでおります。とても楽しいと思いました。
活動に参加した動機は、新しいことをしてみたい、新しい人に出会いたいと思ったからです。毎日同じことが繰り返されるような気がして退屈を感じるところでした。その頃、大学のホームページからボランティア活動の募集広告が見かけて、参加することにしました。金銭的な報酬のない活動であったため、厳しくないものだと思われ、気軽に足を運ぶことができました。
このボランティア活動に参加して良かった点は、一先ず新しい刺激があるということです。我々の脳は同じことばっかりするとすぐ疲れてしまうとの記事を読んだことがあります。私はその主張に納得する方です。実際に活動に取り組んでから前より元気になった気がします。活動自体にも価値があります。作業中に綺麗な花をみていると何故か癒されます。花の世話をすることによって、他の誰かも綺麗な花をみることができるのであれば、このボランティアにはそれなりの価値があるのでしょう。
忙し日々が相次ぎ、意識してはおりませんでしたが、このように振り返ってみたら充実した1年を過ごした気がします。就職の問題が一段落しましたので、これからは卒業に向けて研究を頑張ろうと思います。
大学院、課外活動、アルバイトと多くの経験を重ねた1年
名前:趙 冠農さん
大学:横浜国立大学
国籍:中国
大学院に進学してから、既に1年の月日が経ちました。進学後は大変だと感じたこともありましたが、今はかなり大学院の生活に慣れてきました。
学業生活については、この1年間で、ゼミ以外に修士課程修了要件に満たす単位を全部修得することができました。累積GPAについては、満点4.5点中4.2点を取ることができました。その中に、開発協力論研究、途上地域発展論、アジア社会論、教育職業連関の社会学など文系の授業のみならず、環境疫学・健康リスク評価方法論、古海洋学、IT技法通論など理系の授業も多く履修しました。横浜国立大学大学院先進実践学環では、昨年1年間の学習を通じて、「科学技術」と「人間の社会・文化的活動」の双方を理解できる文理融合・異分野融合の視点を修得することができていると考えております。その上、「ネパールにおける成人女性教育デジタルツール活用にかかる研究―開発人類学の視点からー」という研究テーマで研究を進めてきました。マスキュリニティの次世帯影響、教育のデジタルツール導入、文化相対主義、教育開発・ジェンダー・カースト・宗教に関連する多くの先行文献をレビューすることができ、昨年12月に先進実践学環所属の全学生が参加する中間発表をさせていただきました。
課外活動については、修士1年の秋学期に横浜国立大学とJICA横浜による連携講座「現場から考える国際開発協力」に参加しました。この講座を通じて、現在のモザンビークが直面している実際の状況を直視した上で、モザンビークという国が抱えているであろう「課題」と「機会」とを整理することができました。特に私は教育セクターに配属され、モザンビークにおける教育分野の課題について分析し、「機会」を活用しつつ「課題」を乗り越えるためのソリューションである「みんなのハブ」という事業案を立案することができました。JICAから発行された修了証書をいただきました。
アルバイトについては、現在、中国人留学生向けの塾で日本への進学を希望する学生に対するサポートの仕事をしており、週2回ほど通っております。ここでは、自身の学力や知識を活かしながら、相手に分かりやすく伝える能力やコミュニケーション能力を鍛えることができております。また、生徒と信頼関係を築きながら、自分も生徒の成長を間近に感じ取ることができるため、非常に幸せな経験であると考えております。
以上が、昨年1年間の振り返りです。JEES・ドコモ留学生奨学金のおかげで、アルバイトの時間を減らし、その分を学業に専念する時間に充てることができました。これから、博士後期課程に向けた受験やネパール現地へのフィールドワーク、修士論文の作成に向けて、これまで以上に頑張っていきたいと思っております。非常に忙しい1年間でしたが、多くの経験を重ねながら、成長することができたと考えております。
日本語と大学の勉強を諦めずにやり遂げた
名前:VU VAN LOCさん
大学:長岡技術科学大学
国籍:VIET NAM
昨年は日本に住んで2年目でしたが、この学習環境や仕事環境にも徐々に慣れてきました。友達や先生の周りはすべて日本人なので、日本語でのコミュニケーション能力が向上し、時間の問題もより順守しています。昨年の忘れられない経験の1つは、友達と海に行ったことです。ベトナムでも海に行く機会が少ないので、機会があれば思いっきり海を楽しんでいます。次は、日本にいるベトナム人の友達とのキャンプ旅行で、一緒に食事をし、日本にいることの喜びと悲しみについて話し、何よりも互いに励まし合いました。最後の思い出は研究室のみんなと花火を見たことで、こんなに近くできれいな花火を見たのは初めてでした。
この1年間、私は多くの時間を日本語と大学の科目の勉強に費やしてきました。N2レベルの日本語能力試験を取得し、大学の修士課程の修了に必要な単位を全て取得できたことを非常に嬉しく思います。極度のストレスや疲れを感じることもありましたが、諦めずにやり遂げました。そのおかげで、問題解決能力が向上し、忍耐力が向上しました。さらに、毎日時間をかけて料理をし、部屋をきれいに保っていることも誇りに思います。この1年間で、メンタルヘルスの価値を理解することができました。アルバイトからの帰宅が遅くなることが多いので、健康状態が悪化しました。さらに、時間配分が悪いと、多くの仕事がうまく完了できません。例えば、余暇活動に時間を使いすぎる、睡眠時間が少ないと体が疲れる、研究に費やす時間が少ないと研究結果が良くないなどです。私の過ちから、特定の時間をより厳密に管理することを学びました。何よりも、今年一番変えたいのは、時間通りに食べて、十分な睡眠をとって、心を健康に保つことです。また、自信を持ってコミュニケーションを取り、将来の日本での仕事に役立つように、日本語の学習にもっと時間を費やしたいと思っています。 達成できた目標と達成できなかった目標がありますが、今年は頑張ろうと自分に言い聞かせています。
最後になりましたが、この1年間、私を助けてくれたすべての人に感謝します。在学中に多くのことを手伝ってくれた坪根正先生と研究室の皆さんに感謝します。困難な時期にいつも私を応援し、励ましてくれるベトナムの友人に感謝します。
困難にも諦めない心で頑張れた
名前:李 正之さん
大学:金沢大学
国籍:中国
金沢大学自然科学研究科電子情報通信専攻修士2年の李正之と申します。この一年間、奨学金のご支援、誠にありがとうございます。
この一年間を振り返って、自分にとってはかなり成長したと思います。研究に関しては、全く新しい領域ですから、なかなか進捗がなかった時はよくありますが、先生および周りの人に励まされて、諦めず頑張ってきました。また、研究する時間及び資料を調べる時間がたっぷり必要です。しかし、去年コロナの影響により、生活と研究は両立することが困難になりました。奨学金のおかげで、勉強に集中できるようになりました。そして、研究の資料に関しては、ほとんど英語ですから、分からない単語が一杯ありました。この一年間を通して、英語の能力も非常に伸びました。この一年間を通して、困難にあたるときに、諦めない心をもち、頑張るのは自分にとっては非常に貴重な経験だったと思います。
研究の進捗に関しては今新しい提案を出しました。残りはシミュレーションですので、現存のシミュレーターは少なく、自分の提案をシミュレーションすることが困難です。ですから、新しいシミュレーターを構築することを頑張っています。
奨学金のおかげで、この一年間の生活はかなり充実していました。勉強だけではなく、外国人の友達もできるようになりました。また、学校の活動を参加し、日本人の考え方をさらに理解し、今後中日の交流にも貢献しようと思います。
夢の実現に一歩近づけた
名前:ALI MD IMRANさん
大学:北陸先端科学技術大学院大学大学
国籍:バングラデシュ
Allahに忍耐と祈りを通して救いを求めてください、アッラーは忍耐強い人々と一緒にいます(クルアーン2章153節)。JEES・ドコモ留学生奨学金の受給を出来たことはAllah(アッラー)からの救いだと思います。経済的な救いがあったからこそ自信を持つことができ、夢も広がり、勉強に時間を費やすことができました。その結果、修士課程に必要な講義をすべて修了し、さらにグループ副テーマの研究を完了し、主テーマの研究の一部を進めることができました。
グループ副テーマの研究として、能美市の企業にDX化の提案とそれによる改善やシステム構築を行いました。私が担当した中小企業の鉄工所の課題では、作業員のコミュニケーション、外国の実習生や社員に業務の教育、標準化、多能工化などがありました。これに対して動画によるマニュアル作成とインカムでの会話録音と分析のDXを提案しました。企業が動画マニュアルを要求し、様々な作業を視線、動画カメラで収録し、英語と日本語付きの動画マニュアルを作成しました。さらに、動画分析により無駄・危険な作業の議論も行い、研究内容を市長への発表や学内の2022年度グループ副テーマの優秀賞を受賞しました。
さらに、“バングラデシュ農村地におけるデジタルプラットフォームを用いた農業知識共有システムの開発と評価”を研究しています。目的としては、教育問題や時代の変化で今までデジタルプラットフォームを利用できない小規模な農家に対して、スマートデバイス上で使用出来るWEBアプリを開発し、農家や農業を支援します。バングラデシュの4つの村を選定し,様々なタイプの農家を参加者とし、農家が実際に何を求めているか、インターネットの利用頻度などのデータを集めました。Googleフォームを使ってこのようなデータを収集し、実際に利用する際に農家がどのような悩みを抱えているのかも観察しました。さらに、農家がWebアプリにどのような機能を求めているのか、どのような意見を持っているかのインタビューを行いました。英語、日本語を使用し企業の課題に取り組むことや母国の農家のためにシステム開発することにより、“先進国のシステムを学び母国のために活かす”ことや“日本と世界の架け橋となる”夢の一歩でも近づいたと感じています。
JEES・ドコモ留学生奨学金を受給しているこの1年間は、学内外でより充実した生活を送ることができたと実感しています。学外の生活では、コロナの初期頃、スーパーへの一部食材が不足することを実感し、出来るだけ自分で食材を作ることが重要であると認識しました。従って、大学院の近くに少し畑を借りて様々な野菜等を育てています。さらに、学習の忙しさやストレスをリリース出来るように、趣味の釣りをしたり、サークルでバドミントンをしています。これからも学内外活動に積極的に参加して行きたいと思っております。
日本の文化や言語に親しみを感じるようになった
名前:JUNG SOOHYUN(チョン・スヒョン)さん
大学:神戸大学
国籍:韓国
今年は私にとって、多くの挑戦と成長の年でした。神戸大学を卒業して大学院に入学し、1年が経ち、新しい環境で生活することに最初は不安を感じていましたが、時間が経つにつれて、日本の文化や言語に親しみを感じるようになりました。JEES・ドコモ留学生奨学金を受け取ることができたことは、私にとって本当にありがたいことでした。授業料や生活費を心配せずに、勉学に専念できました。
奨学金のおかげで、アルバイトなどの時間が減ったので、運動や自己開発などにも力を入れられるようになりました。私は電気電子工学専攻に所属しており、現在は情報通信研究室に配属されています。授業だけでなく、研究室での実験や課題、そして自主学習を通じて、専門分野に関する深い理解を得ることができました。これらの活動を通じて、多くの友人を作ることができ、日本での生活がより豊かなものになりました。
JEES・ドコモ留学生奨学金によって私は、神戸大学での1年間を有意義に過ごすことができました。私はこの奨学金に感謝しています。今後も、この経験を生かし、自分の専門分野に貢献するために精一杯努力し、また期待に応えられるよう、さらに成長していきたいと思っています。