活動報告Activity Report
活動報告
202405/24
2023年度(アジア諸国からの留学生):1年を振り返っての感想
- 奨学生一覧
更なる学びと成長を遂げる一年
名前:金語晨さん
大学:筑波大学
国籍:中国
筑波大学システム情報工学研究群の修士2年生、金語晨(JIN YUCHEN)と申します。この一年間、奨学金のご支援、日々の生活と研究に集中できる環境が整えられたことに、心から感謝申し上げます。
大学院に進学してから、この一年間を振り返って、自分にとってはかなり成長したと思います。この一年間、私は筑波大学でスマートフォン操作情報に基づく操作予測の分析に取り組んできました。研究の進行に伴い、初期段階のデータ処理を完了し、現在は機械学習の知識を深めることでモデル調整の準備を進めています。
昨年の夏には、CollabTech 2023にて「The Effect of Music Tempo on Group High-Intensity Interval Training: A Preliminary Evaluation Experiment」というテーマでチーム研究発表を行いました。この発表では多くの貴重な意見を得ることができ、ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)に関する最先端の研究について学ぶ機会となりました。
さらに、WEB開発のインターンにも参加しました。フロントエンドチームの一員として、商品ページの開発を担当しました。このインターンで、UIチームやバックエンドチームとの連携を経験し、コミュニケーション能力やチームワーク、技術的な調整能力など、多くの貴重なスキルを身に付けることができました。
学業以外では、日本の名所旧跡を訪れることで、異なる文化や習慣を体験し、その豊かな歴史と美しい自然に触れることができました。これらの体験は、自分自身に新たな視角とインスピレーションをもたらしました。
以上が、昨年1年間の振り返りです。これらの経験を通して、学問だけでなく文化的な理解も深めることができ、更なる学びと成長を遂げる一年でした。これからも、研究だけに留まらず、多文化交流の機会に積極的に参加し、国際的な視点を持って活動を続けていきたいと考えています。
アルバイト、インターン、研究――充実と挑戦に満ちた1年
名前:施 鄺玲さん
大学:千葉大学
国籍:台湾
日本に来てからもう1年が経ちました。この1年を振り返ると、非常に充実していて満足のいくものでした。昨年の今頃、自分の日本語能力を向上させるために、日本でのアルバイトやインターンの機会に積極的に応募し、幸運にも採用されました。そして、その1年間の店舗での勤務を通じて、多くの刺激と成長を得ることができました。最初は緊張していましたが、今では様々なお客様に対応でき、素早くコーヒー豆を準備し、笑顔とプロ意識を持って接客できるようになりました。私は多くの方々に支えられ、指導されたおかげで、成長することができました。失敗や困難もありましたが、それぞれの経験から学び、解決策を見出すことができました。
一方、2023年の夏休みには、IT企業で1週間のインターンシップに参加しました。短い期間でしたが、大きな刺激を受けました。初めての日本でのインターンシップ体験や、5日間の中で感じたプレッシャーから、自分の能力の不足を明確に認識し、今後の成長に向けて取り組むことができました。特に、日本語能力をさらに向上させる必要性を感じました。そして、自分の外国人としての独自の視点や経験を生かし、設計の分野で新しいアイデアを提案する能力を強化することが必要だと思います。
最後に、学校での研究についてですが、アルバイトやインターンの経験ほど強烈ではありませんでしたが、2週間に1度のミーティングで英語の発表の機会があり、進捗を管理することができました。教授との議論を通じて、研究テーマを再考し、修正し、今ではより明確になりました。今後の研究過程でさらなる成果を期待しています。
この1年を振り返り、多くの方々に支えられ、成長することができたことに感謝しています。奨学金のおかげで、生活費の心配を少なくすることができました。アルバイトでは接客の言葉や態度を学び、インターンでは自分のキャリアプランを明確にし、学校では友達との絆を深め、共に楽しい時間を過ごすことができました。これらの経験と出会いに感謝し、これからも感謝の気持ちを持ちながら前進していきたいと思います。
技術成長と文化体験の充実した1年
名前:羅京さん
大学:慶應義塾大学
国籍:中国
慶應義塾大学情報工学科の修士2年生、羅京です。大学院に入学してから1年間、JEES・ドコモ留学生奨学金のおかげで、経済的な心配をせずに学業に専念し、非常に充実した留学生活を送ることができました。
この1年間で、大学院生活に順応し、将来に向けて多くの可能性を模索しました。学業においては、情報技術を熱心に学び、授業やチームワークを通じて学んだ知識を活かし、開発経験を積み重ねました。「ARゲーム」、「学生データ管理システム」、「医療データの可視化」などのプロジェクトをチームメンバーと共に推進し、技術力を高めました。研究面では、情報通信を扱う研究グループに所属し、通信効率とユーザープライバシーを考慮した新しい連合学習手法を開発しています。これにより、分散型機械学習の課題を克服し、AI技術を人々の日常生活に役立てることを目指しています。現在、研究成果を整理中で、年内には国際的な学会で発表する予定です。
課外活動では、異文化コミュニケーションに熱心に取り組んでいます。入学時に日本語能力試験N1を取得していましたが、実際に日本人と会話する機会は少なかったため、大学院の国際交流サークルに参加し、多文化間の理解を深めるイベントを定期的に企画・運営しています。この経験を通じて、日本文化への理解が深まり、日本語の会話能力も大きく向上しました。趣味の写真撮影では、カメラクラブの友人たちと一緒に、「夏の花火大会」、「京都の紅葉」、「奈良の鹿」、「北海道の雪」など、日本の四季折々の美しい瞬間をカメラに収めています。
昨年は通信キャリアの夏インターンシップに参加し、日本の職場で貴重な実務経験を積みました。先輩と協力して5G通信端末の実証実験を完了し、プロジェクトを推進しました。就職活動においても自己成長につながり、社会人としての目標に向かって努力しています。
過去1年間で、多くの面で成長し、留学後の人生観もしっかりと築かれてきました。将来は、AI技術を活用して情報通信分野で活躍し、知能化社会に貢献できる国際的な専門家になりたいと考えています。
最後に、JEES・ドコモ留学生奨学金のご支援に改めて感謝申し上げます。留学初期の困難を乗り越え、日本で多くの素晴らしい思い出を作り、意義深い留学生活を送ることができました。
研究を深めながら様々な場所を訪れた一年
名前:Aiman Syazwan Bin Abdul Razakさん
大学:横浜国立大学
国籍:マレーシア
奨学金のおかげで、研究を深めながら様々な場所を訪れる機会を得た。例えば、電子情報通信学会情報通信システムセキュリティ研究会で自分の研究を発表するために沖縄科学技術大学院大学を訪れた。その間、美ら海水族館、国際通り、首里城などの名所を訪れ、同僚や教授と美しいビーチや海を楽しむことができた。さらに、オランダのデルフト工科大学に10日間の出張を行った。そこでは、ミシェル・ファン・イートン教授やその仲間と共に研究を行い、2024年にアメリカで開催される国際会議での発表を目指した。学術的な活動に加えて、アムステルダムを楽しみ、博物館や文化、建築の素晴らしさに浸り、新しい国際的な友情を作ることができた。また、最近、研究室の技術補佐員に就任し、横浜国立大学で脅威インテリジェンスとブロックチェーン・フォレンジックに焦点を当てた日本政府のプロジェクトに参加することになる。研究に関しては、教授がデルフト工科大学に戻って、警察官でもある博士課程の学生やインターポールと共同研究をしている教授と一緒に集中的に研究できるように手配してくれた。彼らは私の研究分野で高度な知識を持っており、目標としている国際会議の締め切りが近いことを考えると、この協力は大事だと考える。研究を優先しながらも、通常の授業とのバランスを保ち、最良の結果が得られるよう努力していこうと思っている。
学業と研究に集中できた意味深い一年
名前:NGUYEN ANH QUANさん
大学:長岡技術科学大学
国籍:ベトナム
私の名前はNGUYEN ANH QUANです。現在、長岡技術科学大学の電気電子情報工学専攻で修士課程2年生として学んでいます。まず初めに、過去1年間の奨学金の支援に対し心から感謝申し上げます。
私にとって、JEES・ドコモ留学生奨学金を受け取ることは大変幸運でした。奨学金の支援のおかげで、以前のように金銭的な問題を心配したり、アルバイトをしたりする必要がなくなり、学業と研究に集中できるようになりました。
昨年は非常に充実しており、意味深い一年でした。修士課程1年目の始めに、1年間で修了に必要な全単位を取得し、学会での発表を目指して良い研究成果を出すことを目標にしました。最初の目標は達成し、現在は授業を受ける代わりに研究と就職活動に集中しています。ただし、研究結果は期待通りではなかったため、より良い成果を得るために代替手法の研究に努めています。また、昨年は友人たちと新潟県内外の観光地を巡り、海水浴、温泉、登山、キャンプなどのアクティビティを楽しみながら、日本の文化を深く理解し、ストレス解消にも役立ちました。
今年、3つの主要な目標を掲げています。一つ目は、第一希望の企業から内々定を受け、8月前に就職活動を終えることです。二つ目は、積極的に研究を進め、学会での発表を行うことです。最後に、日本語能力試験N1の合格を目指し、日常会話レベルからビジネス会話レベルまでコミュニケーションスキルを向上させることを目標としています。JEES・ドコモ留生奨学金の支援と自己の努力により、これらの目標を達成できると確信しています。
目標に向かい努力すれば、成長できることを実感した一年
名前:NGUYEN KHAC HOANGさん
大学:岐阜大学
国籍:ベトナム
岐阜大学に編入学して以降、私は学業とアルバイトの両立を目標に掲げ、経済的な自立を図りました。親に負担をかけないため、自らの手で生活費を稼ぐ道を選択し、飲食店での勤務と外国人実習生向けの通訳・講師業という二つのアルバイトをこなし、週に4日間働きました。忙しい毎日の中で学習時間を捻出するため、日記をつけて生活を管理し始め、毎晩「明日絶対に達成する目標」を設定し、週末にはその進捗を振り返る習慣を身につけました。この方法により、1日に6時間の勉強時間を見つけ出し、予定よりも早く課題を完了させられました。その結果、学業でも良い成績を収め、2つの奨学金を獲得することができました。この経験から、常に目標に向かって努力すれば、困難を乗り越え、成長できるということを実感しました。
一方で、日本の文化と精神に深い魅力を感じるようになり、特に日本の仏教に対して深い興味を持ちました。私の専攻は知能機械学ですが、仏教の歴史と精神の豊かさに惹かれ、日本最初の首都である奈良を訪れる機会を得ました。奈良は、自然と独特の建築が調和し、仏教の貴重な遺産を守り続けている場所です。薬師寺や東大寺などの歴史的な寺院を訪れた時、その壮大な規模と美しさ、そして仏教が日本文化にどのように深く根付いているかを感じ取ることができました。
東大寺では、巨大な毘盧遮那仏像を前にして、その建築の壮大さだけでなく、謙虚さと感謝の心を学ぶ機会がありました。薬師寺を訪れると、歴史的な像や宝物の美しさを鑑賞する機会がありました。各像は、壮大な歴史と、仏教が日本の文化にどのように融合し発展してきたかを語っています。寺院の静けさは、他では感じることのできない深い精神的な安らぎを私にもたらしました。これは、自然とのつながり、科学と精神、現代と伝統の間の調和について考えさせられる貴重な体験でした。
奈良への旅を通じて、仏教の歴史や建築の美しさだけでなく、謙虚さ、繋がり、そして心と現代生活のバランスを見つけることの重要性についても学びました。この経験は、バランスを保ちながら前進することが、人間の発展と幸福にとって不可欠であることを教えてくれました。奈良への訪問は、単なる観光旅行ではなく、人生観を広げ、深める精神的な旅であり、将来に向けて学んだ価値観をどこにいても、どの分野で働いても、私の生活に統合し続けることの重要性を再認識させてくれました。
社会活動のための基盤を磨く経験をした一年
名前:KIM JUNG BINさん
大学:京都大学
国籍:韓国
私は1年間、学習のための研究、勉強などの活動以外にも課外活動で日本の企業だけでなく、グローバル企業で多様なインターン活動およびビジネスミーティングを主導しました。今後、グローバル人材に生まれ変わるためには単純に専攻に対する知識だけでなく、多様な産業に直接接し、その中で問題を発見し、解決策を探すことが重要だと考えました。
これに伴い、多様な企業、投資銀行、戦略コンサルティング会社などでインターン活動とビジネスミーティング、通訳活動をしました。その中で、特に韓国のマムズタッチというファーストフードブランドの海外フランチャイズ進出プロジェクトに参加しました。プロジェクトの最初から最後まで参加し、日本進出を担当し、様々な利害関係者の中でビジネスミーティングを主導し、プロジェクトの成功に貢献しました。2023年、東京渋谷のZERO ONE BASEでのポップアップストアの開催及び進行まで共にし、結局、当該ブランドの日本フランチャイズの成功に貢献しました。
また、学部時代に行った通訳やガイドのアルバイトなどを再開しました。日本でのビジネスミーティングのための通訳者として、1年間で4件の活動を行いました。 たとえば、韓国のポスコと日本の日本製鉄間のビジネス、韓国のサムスンと日本のソニー間のビジネスミーティングなどで直接通訳をし、該当産業に対する理解度を高める経験になりました。
このような多様なインターンおよび通訳などの課外活動を通じて、単純に本人の研究だけでなく、今後の社会活動のための自分の基盤を磨く経験をしたと思います。
自分自身がとても成長した一年
名前:CHA SU BINさん
大学:同支社大学
国籍:韓国
大変なこともたくさんありましたが、それをすぐ忘れるぐらい楽しいこと、幸せなこともたくさんあった1年でした。文理融合型の学部から情報工学専攻の研究科へ専攻が変わったため授業について行くのが難しかったです。また、学部で使ったプログラミング言語と異なる言語を使うため基礎から学ばなければならなかったです。しかし、同じ研究室の先輩や同期が直接何度も助けてくれました。そのため、無事に全ての単位を取ることはもちろん、自分自身がとても成長したと感じました。例えば、最初はPythonの使い方すら知らなかったのですが、今はPythonの使い方に慣れ、課題や研究もPythonで実行しています。さらに、去年は私の興味や関心がより明確になった時期でした。私の研究室では画像系と自然言語処理系の二つに分かれていますが、その中で私は自然言語を分析し、言語の特徴を調べるのが楽しいことを感じ、修士論文のテーマもすぐ決められ自分がやりたい研究に集中することができました。夏に可視化合宿に参加し、様々な大学の教授と学生の前で研究発表し、様々なアドバイスをいただく時間も持ちました。
加えて、去年はインターンシップや就職活動も気にしなければならなかった時期でした。たくさんエントリーし、たくさん落ちてしまいましたが、最後は自分が希望する企業に内定をいただきました。勉強する時とは異なるストレスを感じましたが、その度に先生方や先輩とたくさん喋りながら自分が持っていた不安を減らすことができました。
大変なことばかりではなく良い思い出になったこともありました。友達と初めて祇園祭に参加、初めてのユニバーサルジャパン、初めてのゆかた着用など学部の時は経験できなかったことをたくさんしました。その前までは学校と家、研究室の往復でしたが、京都ライフを楽しむ機会がありました。そのため、勉強や研究で受けたストレスを解消できました。また、大学院に入ってからは、フランスやイタリア、スペイン人と友達になり、人間関係もグローバルになり、英語力が自然に身につけました。