活動報告Activity Report
活動報告
201912/16
2019年度(アジア諸国からの留学生):自己紹介と将来の夢や目標等について
- 奨学生一覧
地球環境を守る活動を行っていきたい!
名前:ハフェザ・ヌジャイラさん
大学:北海道大学
国籍:バングラデシュ
私はバングラデシュ国籍のハフェザ・ヌジャイラです。2013年に結婚し、現在は夫、3歳と1歳半の2人の子どもと一緒に札幌に住んでいます。2015年にバングラデシュの有名大学「バングラデシュスタンフォード大学」の学部を卒業しました。学部の時は、献血団体等さまざまなボランティア活動や社会貢献活動に従事しました。
私は気候変動やそのほかの環境問題に対する知識を増やし、将来的にこの分野に貢献したいと思っています。そのため、環境科学について学び、深く研究したいと思い、2019年4月に北海道大学環境科学院修士課程(国際環境保全コース)に入学しました。
修士課程では、バングラデシュのサッティラの持続可能なエビ養殖場に対して、Sentinel-1とSentinel-2(NDWI)のデータを用いた衛星リモートセンシングとGISの水伐採面積の一時的モニタリングとその後の社会的経済的な影響に関するテーマを研究しています。現在、衛星リモートセンシングとGISは、世界的に重要であり、多くの有効性があります。実際に行き、データを収集することが難しい、多数の遠隔地で利用が可能であり、火山、洪水、地震などの被災地からも、簡単に情報や必要なデータを収集することが可能です。北海道大学修士課程に入学し、リモートセンシングについてより深く学ぶために現在の研究室を希望しました。
ArcGI1S を使用しデータを取得した後、より情報を明確にするためにグラフを作成します。最終的に、浸水になっている間に影響を受ける地域を特定し、どのようにこの問題を解決することができるか、またエビの養殖についてよりよい地域や場所をみつけることができるかを調べることができるようになりたいと思っています。
浸水は、人々や環境にとっても非常に危険です。水産養殖者、特にエビ養殖を行う人々は、浸水による塩分増加の責任を負っています。エビ養殖を行う際に良い方法を見つけなければ、将来的に多くの環境問題に直面することになります。学位取得後も、引き続きリモートセンシングやGISを使ってこの問題を解決する方法を見つけようと思っています。JEES・ドコモ奨学金を受けられるおかげで、研究に集中することができ、大変感謝しております。
私は常に自然や科学について学ぶことに喜びを感じています。卒業後は、大学の研究で学んだ知識を活かして、地球環境を守る活動を行っていきたいと思います。
大学などの先生になるために
名前:デ ゾイサ カルナティラカ ヴィハンガさん
大学:東北大学工学研究科
国籍:スリランカ
東北大学博士課程のデ ゾイサ カルナティラカ ヴィハンガと申します。2014年スリランカから国費留学生として来日しました。最初の一年目は大阪大学で日本語を学び、2015年から東北大学の工学部で学んでいます。学部4年から電気通信研究所の研究室に入り、今年4月から大学院に進学してスピントロニクスの分野で研究をしています。AI、IoTなどに関する勉強もしながら、不揮発性メモリ、また、人工ニューラルネットワークに関する研究を行っています。
日本にはほとんど慣れましたが、日本語はまだわからないことが多いです。今までいろいろなアルバイトやサークルなどをやって日本の社会のさまざまな人に出会うことができました。
学部1、2年生の時、日本の歴史や社会に関する講義を受け、日本のことを勉強しました。自分は応用に向けた実験的な研究に興味をもち、将来スピントロニクスの分野で研究を続けることを希望しています。いずれ大学などで先生になれたらいいなと思っています。
世界で勝負していきたい!
名前:張 津銘さん
大学:筑波大学
国籍:台湾
筑波大学大学院システム情報工学研究科博士前期課程一年の張津銘と申します。大学時代にはコンピュータサイエンスと数学を専攻しており、調和解析の機械学習における応用に関して研究をしてきました。
私は自分の能力と努力で、世の中の何らかの産業に変革をもたらしていきたいと考えています。デジタルネイティブと言われている若い世代の人間として、情報技術(IT)が世界中あらゆる領域で起こしてきた変化を日常で目のあたりにしてきました。高校卒業後、あらゆる領域、特にIT領域などのイノベーション領域で世界的に影響力を持つ機関や人物を多く育んできたアメリカへ留学しました。留学中にソフトウェア開発勉強会を立ち上げ、人を巻き込んで開発者としての能力を高めながら、周りの人々の暮らしを豊かにできることを目標とする作品を数多く作ってきました。
残念ながら日本はITの世界でGAFAをはじめとする世界勢に負け続けている中、IT産業は斜陽産業になりつつあります。とはいえ、BtoB実業かけるITというところではまだ日本が世界に勝てる余地があるでしょう。そこで、私はいかにBtoB実業に応用できるかを念頭に置きながら、情報技術の研究に取り組んでいます。具体的には、幾何的(グラフ)深層学習及びその分子・材料物性予測・合成への応用です。修了後に日本のBtoB実業に新しい風を吹き込み、日本の強いドメインで他の有識者と一緒に世界で勝負していきたいと思います。
企業の革新的なサービスやビジネスモデルの創出に貢献したい!
名前:都 蘭さん
大学:千葉大学
国籍:中国
中国の内モンゴル自治区から参りました都蘭(ドラン)と申します。今は千葉大学大学院人文公共学府公共社会科学専攻で修士1年生として国際経済学について学んでいます。日本に留学してきたのは、日本は情報通信をはじめとする工業技術的な側面だけではなく、社会秩序をはじめとした人々の信頼関係のソフト的な側面にとても関心があったからです。
日本に留学する前にいろんな不安と心配がありましたが、今振り返ってみると正しい選択だったと思っております。最初に来たときの不安な状況と比べると、現在、勉強だけではなく、生活の面でも大変成長できていると思います。今はこのように好きな大学で好きな研究をすることができ、さらにJEES・ドコモ留学生奨学金をいただくことで、勉強と生活の大きな励みと支えになり、非常に幸せなことだと感じています。感謝の気持ちを忘れず、ずっと頑張っていきたいと思います。
現在、中国も高度経済成長の中で、非常に発展しています。わたしにも夢があります。それは最先端の情報通信技術を学んで、自分の能力を発揮して企業の革新的なサービスやビジネスモデルの創出に貢献することです。そして大学を卒業するだけではこの夢を実現することができません。そのため、ぜひ先進国である日本に留学させていただき、各専門分野が細かく分類されている日本の大学院に進学し、着実な理論知識と先進的な情報通信技術をしっかり学びたいと思いました。大学院では、デジタル環境による貿易効果を実証研究し、電子商取引のより安全かつ効率的な発展に政策提言を行い、企業の市場活動や経営戦略の発展に役立ちたいと思い、勉強・研究しています。卒業後は日本の情報通信関連の企業に就職することを希望しております。それから学んだ情報通信技術や仕事で積んだ経験を通じて、さらに自分の言語能力を活かして、日本と中国、自分の故郷である内モンゴル自治区の情報通信企業の発展に貢献していきたいと願っております。さらに、奨学財団の皆様の「人の助けになる、人を支援する精神」を受け継ぎ、自らが受けた支援と恩恵を、社会へ還元できるように努力します。
立派な研究に取り組みつつ、日本のダンサーとつながりたい
名前:HUANG WEN-CHINさん
大学:名古屋大学
国籍:台湾
台湾からの留学生、HUANG WEN-CHINです。今、名古屋大学大学院情報学研究科の修士1年生です。私が来日した理由は、「トップの研究室で立派な研究を行いたい」からです。大学4年生から「中央研究院」という台湾で最も優れた研究センターで、声質変換を研究し始めました。そこで、指導教授の紹介で、声質変換分野で世界的に有名な名古屋大学の戸田先生と知り合いになりました。台湾大学を卒業した後、学部研究生として戸田研究室で研究経験を積みに来ました。大学院試験を合格し、今年4月から正式に院生として入学しました。
来日してから、日本人の研究に対する真剣な態度に感心しました。研究室に入った頃、台湾と比べて全く違う研究文化を感じ、すごいショックを受けました。ミーティングではじめてプロジェクトについて発表した際、研究室のみんなにいろいろな真剣な質問をされました。先生と先輩たちは細かいところまで見てくれて、アドバイスをくれました。戸田先生は、声質変換についていろいろな知識を教えてくださり、先生にいつもお世話になっています。研究生としての短い時間で、研究内容だけでなく、研究に対する真剣な態度も学んでいます。
私が名古屋大学に入学できるのは、台湾大学と中央研究院からのたくさんの協力のおかけです。私は現在戸田先生と研究室の先輩のもとで論文を書いています。論文を書いていた際、戸田研究室からの指導だけでなく、中央研究院の研究室からの意見も参考にしています。なお、私はいつも戸田研究室で習った、声質変換に関する知識や研究のアイデアなど、台湾で学べなかったものを中央研究院の研究室の後輩に教えてあげています。今後は必ず台湾での研究と日本での留学から得た経験を踏まえて、日本と台湾の知識と技術の交流のために引き続き頑張っていきたいと思います。
研究以外に、私は18歳から今まで、5年間ずっとストリートダンスに熱中してきました。名古屋に来た後、地元のダンサーたちと出会って、たくさんの友たちを作りました。いつも友たちと一緒に練習したり、台湾のダンスと日本のダンスの違うところを比べたり、パーティーやコンテストなどのさまざまなダンスイベントに参加しました。ダンスの話ばかりでなく、日本と台湾の文化や生活なども交流しました。台湾の代表として、両国の文化交流を促進できたと思っています。今後の目標は、日本語会話能力をさらに向上させ、日本各地のダンサーと知り合って、音楽と流行文化や社会生活の事柄などのことをさらに理解していきたいと思います。
世の中の人々の生活環境を豊かにし、生活水準を向上させるために
名前:Ho Quan Xiuさん
大学:豊橋技術科学大学
国籍:マレーシア
マレーシア出身のHo Quan Xiu(ホークアンキー)と申します。小学生の頃に愛知万博など日本について紹介する番組をよく見る機会があり、ロボットや新幹線など母国では見ることができない科学技術に感動しました。そして、最先端技術を開発し続ける日本に憧れるようになりました。留学する以前から、私は人工知能技術に興味を持っており、高い技術を持つエンジニアをめざし、情報・知能工学分野を専攻する進学先を希望しました。そのため、情報通信や人工知能について学ぶのであれば、技術が発達し、これらの分野で優れている日本へ留学して知見を深めることは私にとって最適であると考えていました。今振り返ってみても、5年間以上日本に留学している学生として、日本を選択して間違いなかったと思います。
私は現在、豊橋技術科学大学大学院の情報知能工学専攻に所属しており、深層学習を用いて画像から視覚的コンテンツを解析する研究をしています。大学院修了後は、日本の情報通信企業で研究開発に関する仕事に就きたいです。特に、大学の研究や講義で学んだ画像処理と深層学習に関する技術や知識を活かして、研究者・技術者として働きたいと考えています。それをきっかけに、日本の企業や職場の一員となってさまざまな経験を積み重ねて知識を学び、挑戦をしていきたいです。そうすることによって、自らの視野を広げ、さらなる自身の成長をめざしています。また、私が持っている知識やスキルで技術の発展に貢献し、世の中の人々の生活環境を豊かにし、生活水準を向上させるために研究や仕事をしたいと考えています。日本の企業で技術を磨き十分な経験を積んだ後には、帰国してマレーシアにある日系企業の研究開発部門に就職することを希望しています。マレーシアの大学と合同研究をし、マレーシアの技術人材育成に貢献をしたいです。
モンゴルの社会へ貢献できるエンジニアになりたい!
名前:Altankhuyag Khishig-Ochirさん
大学:豊橋技術科学大学
国籍:モンゴル
私は、2013年に来日してから1年間日本語を学び、そのつぎに3年間、富山高等専門学校へ通い、卒業後に編入学で現在の豊橋技術科学大学に入学しました。そして、今年の3月に本大学を卒業し、今大学院生として頑張っています。
はじめて来日してから7年目に入っていますが、最初は日本語が全く分からない状態でした。来た時に比べて、現在は日常的な会話や講義などで困ることなく、そして自分の専門でも情報を得て、日本語能力がどんどん向上しています。
日本に来るまで、外国語といえば英語だけ、そして世界的なニュースや知識を得る道は一つだけでした。しかし、日本に留学し、日本語を勉強したことによって世界を見る方法が二つになりました。たとえば、何かわからないものについて調べたい場合、英語と日本語、両方で情報を取得することができて、さまざまな人の考え方や意見を比較し、ものを多面的に考える能力が上昇していると思っています。
私は小さい頃からリモコンカーが好きで、壊れたら自分で修正し、また電気回路などに興味を持っていました。そして、高校生になってから自分で電気回路を組んで、線を沿って走れる小さなロボットなどを作れるようになりました。よって電気系にとても興味を持つようになり、自分の専門にしたいと思って選びました。
現在3次元ディスプレイに関する研究を行っており、将来的に帰国し、日本で学んだ知識でモンゴルの社会に貢献できるエンジニアになりたいと思っております。
最後に、JEES・ドコモ留学生奨学金 奨学生として採用していただきましてこころより感謝しております。
人工知能研究開発者になりたい!
名前:時 嘉祺さん
大学:大阪大学
国籍:中国
この度は、JEES・ドコモ留学生奨学金 奨学生に採用していただき、誠にありがとうございます。
中国から来ました時嘉祺(ジ カキ)と申します。今は、大阪大学基礎工学研究科システム創成専攻の石黒研究室に所属しております。
小さい頃、アニメをきっかけに日本のことを知り始めました。3年前、「さくらサイエンスプラン」というプログラムに参加して東京に参りました。茶道や弓道などを体験したり、和食を食べたり、研究室のインターンシップに参加したり、日本人の友達もできました。あの頃のことを思い出すと、まるで昨日の出来事のようにはっきりと目の前に浮かびます。短い間ですが、テレビやインターネットで見た日本や日本文化を身をもって感じ、日本の秩序や日本人の優しさなどをもっと理解するようになりました。ですので、日本に留学し、自分の視野を広げ、能力や知識を増やし、自分を成長させたいという意欲が高まりました。
今は機械学習に基づく自律的感情認識システムについて研究を行っています。情報処理技術と人工知能分野の急速な発展につれて、音声認識技術の発展は次第に加速して来ています。既存の音声対話システムは主として、対話内容を識別することを通じて音声認識を行っています。しかし、インタラクティブオブジェクトの目的や感情などの情報を理解するためには、言語情報以外の情報を識別することも重要です。機械学習を通じて、動作や表情などのノンバーバル情報とパラ言語を含む音声情報を識別することにより、話し手の意図、感情などを判断したいです。人の発話意図、感情などを正確に判断し、より高度なヒューマンマシンインタラクションを実現させ、数多くの分野で重要な役割を果たすことができると思います。
将来は、人工知能研究開発者になりたいです。学んだ知識や技能を活かし、音声情報処理技術や人工知能の開発を行い、人々の生活を快適にさせるよう、自分の力を捧げたいです。これを実現するために、さまざまな知識を吸収し、自分を磨き、もっと優秀な人間になるように頑張っていきたいと思います。
人々の役に立てるエンジニアになりたい!
名前:ソン ミンスさん
大学:九州大学
国籍:韓国
九州大学大学院システム情報科学府 情報知能工学専攻絵修士1年生 ソン ミンスです。出身は韓国で、日本には去年4月から来ました。
私は、人々の役に立てるエンジニアになりたいという夢があります。それが、はじめにロボット工学に関心を持ったきっかけです。
ロボット工学は、さまざな先進技術を活用して多くの人々の役に立つことができるからです。私は、先進技術の結晶であるロボットを通じて、多くの人々がこれまではできないと考えていたことを実現し、人々にこれまでにない豊かな生活をもたらしたいです。さらに企業にも利益を生み出し、社会的にも必要となるような仕事に携わりたいと思っています。
そして、大学院への進学を決意し、さらにそのような研究に対して九州大学で優れた研究が行われている事を知り、2018年から九州大学で研究生を始めました。
複数のロボットを活用してサービスタスクを実験するマルチプラットラフォームを開発した経験を活かして、ロボットの制御を行うシステムや、これまでにない新しいロボットについても、簡単に制御を行えるようなロボットの開発環境を構築してみたいと思っています。そして九州大学を卒業した後も、そこで学んだ私の新しい専門性を活かして、日本企業に就職し、エンジニアとして世の中の役に立つさまざな新しいことを作り出したいと思っています。