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ドコモ留学生奨学金

アジア諸国からの留学生に対する経済的支援事業

Activity Report

活動報告

202106/09

2020年度(アジア諸国からの留学生):1年を振り返っての感想

日本での生活や体験したことなど

名前:ゴータム ユバラズさん
大学:室蘭工業大学
国籍:ネパール

私は室蘭工業大学二年生のゴータム ユバラズです。この大学に入学して一年になりました。私は今、SDN(Software Defined Network)というネットワークのファイルオールアプリを開発する研究を行っており、SDN ネットワークにある攻撃を最小限に抑えることを研究のゴールとしています。そのため、今までの一年間の多くの時間に研究関係のことを行いました。特に、SDN ネットワークシステムにある複数のコントローラーの中でネットワークセキュリティ向けの強いコントローラーを得るため、いろいろな実験を行いました。これからのアプリ開発の研究を行うため、そのコントローラーを利用したいと計画しています。 また、NANAコンファレンス「2020 International Conference on Networking and Network Applications」に私が行った研究「Experimental Security Analysis of SDN Network by Using Packet Sniffing and Spoofing Technique on POX and Ryu Controller」が選ばれており、初めて国際の学会に参加することができました。今までの一年間でドコモの奨学金をいただき、とっても役に立ちました。 勉強以外も課外活動に参加する機会もいただきました。特に、室蘭新聞社とインタビューする機会をいただき、自分自身の学生生活や私の将来のゴールを新聞のようなプラットフォームに掲載され、とっても嬉しく思っています。また、室蘭の冬を初めて経験しましたが、スキーしに行ったりして楽しく過ごしました。その間、学生生活だけでなく外国の社会人と出会う機会をいただき、いろいろな生活を交流することもできてすごい嬉しかったです。
これからの計画として、今行っている研究をさらに続けてやっていきたいと考えており、社会のいろいろなイベントに参加する機会を増やしたいと考えています。特に、研究に関して、国内や国際の学会に参加して、ジャーナルに研究ペーパーを出せるように頑張っていきたいと考えています。

大きな希望を持ち研究に取り組みました

名前:パル タンドラさん
大学:岩手大学
国籍:インド

ノスタルジアとは、過去の人生の大部分を表す一言であり、何もすることも考えることもない状態にあるとき、人々はノスタルジックになります。甘い思い出や苦い思い出として残る私たちの生活の中で起こった様々な出来事は、浮き沈みがある波のように描かれ、文字で完全に説明することは非常に難しいことでもあります。
日本に到着した直後のホテル生活の思い出、アナログ回路、マイクロプロセッサ、デジタル信号処理に関する日々の講義も重要でしたが、それ以上に学業面での不確かな未来は私をひどく悩ませていました。私は当初研究生として在籍しており、大学院修士課程に入学することを目標としていました。それは私が希望する博士号へと続く第一歩です。
2020年3月に岩手大学大学院総合科学研究科理工学専攻に合格が決まった時、私は夢を見ているのではないと理解するのに数分かかりました。遠く離れたインドで暮らす母と姉に伝えると、泣いて喜んでくれました。更に入学後には本奨学金に採用していただくことが決まり、大変嬉しかったです。この経済的な支援が無ければ、私の留学生活は苦労が多いものになったと思います。なぜなら日本の物価は、私が育ったインドよりもはるかに高いものであるからです。
しかし、すべてが上手く進んだ訳ではありませんでした。新型コロナウイルスが私たちの生活にも影響を及ぼしていきました。岩手大学でも対面授業は無くなり、研究室のメンバーや教員とは会う機会が減って寂しくなり、人々は新しい生活様式とオンラインの学習システムへと移行していきました。また、日本と比較して脆弱な医療体制のインドにいる両親や妹、親戚のことをとても心配していました。
そのような中でも、この1年間は大きな希望と期待を持ち、大学院生として研究や課外活動に取り組んできました。特に岩手県は自然が豊かで、山や谷を訪れる機会がありました。春には色とりどりの大地が広がり、梅雨が降り、冬には大学のスキー研修に参加することもできました。
いつか日本を離れなければならないことは理解していますが、これらの甘酸っぱい思い出はすべて、将来の私の人生を確実により良いものとしてくれることでしょう。そして私は次の甘い夢を叶えるために忙しくなるのです。

研究者としての進んで行く自分の1年を振り向く

名前:孟 成柱(メン ソンジュ)さん
大学:筑波大学
国籍:韓国

筑波大学、リスク・レジリエンス工学学位プログラムの博士前期課程1年目を終え、2年になりました。世界的にいろいろと多事多難な1年でしたが、それでもこの1年間、研究者になるための道を進み、ずいぶん成長しているのではないかと自己評価しています。
最も身に着けることができたのは、日本内で研究活動をするにあたり持つべき様々な力量でした。現在の大学院に入る前には日本でシステムエンジニアとして働いていたため、会社内での仕事のプロセスを学ぶ機会はありましたが、研究に関する経験を得ることはできませんでした。進学した後、博士前期課程を踏みながら、研究に関する計画書を作成したり、発表を行ったり、自分で考察した内容を相手に共有するなど、研究者としての基本プロセスを経験した上で、研究でよく使われる日本語の表現を勉強することができました。
また、約一ヶ月の間、電子航法研究所でインターンシップを行う機会を得て、研究課題の可能性を広げ、現役研究員の方々からご指導いただく貴重な時間をいただき、研究に対する視野を広げることができました。その他、今月には学会や研究発表会での発表を行う予定で、さらに成長することを期待しています。これは、JEES・ドコモ留学生奨学金のおかげで金銭的な心配なく集中することができたからでもあります。心から感謝申し上げます。
今後の1年は今まで積んできた経験を活かし、論文などで有義な研究成果をあげることを目指し真剣に研究に励んでいきたいと思います。

自分自身の視野が広がりました

名前:HUYNH THANH NHAN(フイン タン ニャン)さん
大学:長岡技術科学大学
国籍:ベトナム

ベトナム人の留学生のフインタンニャンと申します。今年は日本に滞在して3年目になります。学歴としては2年間ホーチミン市工科大学で勉強して、3年次に長岡技術科学大学に編入しました。2年間学部生として在籍してから、今年の4月から電気電子情報工学専攻に進学したところです。去年、大学院とは別に、新潟在日ベトナム学生青年協会の副会長もやっていました。趣味はサッカーで、サッカーサークルのキャプテンとして活動しています。
昨年は、アルバイトの時間を減らして、研究を中心に1年間を過ごしました。JEES・ドコモ奨学金の支援のおかげで、研究が何倍も進みました。研究を開始してからの1年間で得られた研究成果の一部がアメリカ光学会の査読付き論文誌に掲載されました。この成果は高く評価されており、Editor’s pickにも選出されています。また、問題解決力・外国語能力が非常に上達しています。また、課外活動のための時間をつくり、自分自身の視野が広がるようになれました。
また、研究活動以外では、生徒会の活動も取り組んでいました。昨年、コロナ禍のせいで、日本に滞在しているベトナム人の生活はすごく苦しかったです。そのため、困っている人に必需品を支援するプロジェクトをしようと決めました。そこで、私は短期間で多量の必需品を確保するために、企業に寄付を募りました。当初は企業に相談しても私たちの要求は否定されました。解決するため、私はチームと論理的に計画を立て直し、企業から多量な必需品を提供して頂く代わりに、その企業のことをPRしようと提案しました。私が提案したことが納得され、チームとして頑張った結果、多量の必要品を頂くことができ、沢山の人に届けるようになりました。この経験から、チームワーク・コミュニケーション能力・計画を立てる力を向上でき、社会に価値を提供できる仕事をやりたいと気づきました。

想像できないほどに成長したと強く感じました

名前:ZHANG JIANYAO(チョウ ケンギョウ)さん
大学:電気通信大学
国籍:中国

2020年度は感慨深い一年でした。学習面では、JEES・ドコモ留学生奨学金のおかげで、私は生活に心配なく大学の授業と研究に専念できました。この一年の間に、研究生時代の研究を引き継いで、VRにおける触覚再現技術の応用を目標として、皮膚と紙やすりの触感を再現する新手法を提案し、触感提示デバイスを開発しました。その研究結果は国内学会Robomech2020と新学術の多元質感会議にて発表しました。他にも、自分の研究について初めてのメディア取材を受けて、NHKのあさイチという番組にテレビ出演しました。次は国際学会の発表を目標として、World Haptics 2021の論文誌に投稿しました。日本での学習生活を通じて、母国とまったく違う大学生活を体験しました。日本の大学は学生の潜在能力を引き出すために、充実した自由な研究環境を整えた上に、どれほど小さい研究成果でも積極的に発表することを助成します。学会に参加することで、同じ研究分野の他の先生や学生から自分の研究に対してフィードバックを頂き、次に進めるモチベーションを更に向上させました。今から一年前の自分を振り返って比べると、自分は想像できないほどに成長したと強く感じました。
 また、2020年はコロナウイルスが蔓延して、他人と会う機会が少なくなってしまいました。仕事がリモートワークになったり、学会がオンライン開催になったりしたせいで、人々の繋がりが段々弱くなってきた気がします。このご時勢の中、私は自分の研究の重要性に改めて気付きました。ネットワーク経由の仮想空間で現実のようなコミュニケーションをとるには、触覚を含めて、現場の雰囲気を作り出す温度などの実現もこれからの新目標にしました。大学にいられる時間は残り僅か一年ですが、これからもVR体験に進化に力を尽くしたいと思います。今は同じ分野の企業に就職することが決まっていて、これからも先端で働いている社会人の方々と意見を交換して、どんな状況でも人と人の繋がりが途切れない世界を築けるように日々昇進したいと思います。

3つの大学に在学し、自己管理の難しさに直面

名前:CHANVONGNARAZ KHAMPASITH(チャンウォンナラ カンパシ)さん
大学:豊橋技術科学大学
国籍:ラオス

2020年から参加した国際修士のIMEXLというトリプルディグリープログラムでは、日本、フィンランドとフランス三つの大学に在学し、授業を受けなければなりません。しかし、新型コロナウィルスの影響で、2020年9月にフィンランドに渡航する予定が中止なって、海外で受けるべき授業がすべてオンラインで受講することになりました。冬のヨーロッパと日本の時差が8時間(日本の方が早い)なので、向こうで朝9時に授業をやりますと、日本ではもう午後17時です。夜22時から朝1時まで授業を受講することもありました。夜遅くまで授業を受けることによって、生活リズムまで影響をうけ、困難を感じました。海外の授業は2021年6月の中旬まで続きますので、少しでも早くこのルーティンに慣れなければなりません。
学校の授業以外に、観光や日本の文化をいろいろと体験したかったですが、新型コロナウィルスと授業の時間帯のこともあるため、やめることにしました。その代わりに、自分の専攻に関連する技術を高めるイベントに参加してみたいと思っていました。
2020年8月に初めてハッカソンイベントを参加しました。新型コロナウィルスの影響において、自己管理が難しくなったという問題を解決することを目的にして、それから人がはまりやすくするために、「To Do×モンスター育成ゲーム」のアンドロイドアプリを開発しました。自分の担当はアプリの開発なので、新しい技術が学べてとても充実した一週間でした。
国際修士プログラムに参加することで、卒業が半年ぐらい遅れ、就職活動があまりできない状況になっています。今は海外の授業と研究を重心として、サマーインターンシップと会社の情報を収集しながら、来年の就職活動の準備をしていきたいと思っています。

コロナ禍でも目標に向かって

名前:Mahamud Md Ashik(マハムッド エムディ アシク)さん
大学:北陸先端科学技術大学院大学
国籍:バングラデシュ

私は現在北陸先端科学技術大学院大学の修士課程2年です。高校生の時からの夢である、通信技術のエンジニアになるために日々懸命に研究に取り組んでいます。JEES・ドコモ留学生奨学金の奨学生としてお選びいただき、誠にありがとうございます。
奨学金を受給する以前は、授業料や生活費をまかなうためにアルバイトをしていて、思うほど勉強が進んでおらず、とても心配でした。勉強をするために始めたアルバイトが、勉強の大きな障害となっていたのです。また、感染症の流行により、生活がさらに困難になりました。そんな中、教授からJEES・ドコモ留学生奨学金のお話を聞きました。奨学生として選ばれて以来、勉強に専念することでき、人生を取り戻したような気持ちです。
この一年間、奨学生としての意識をもって過ごしてきました。プログラミングと機械学習のスキルを身に付けるため、自習にたくさん時間を割きました。最近は、機械学習に通信工学を組み合わせた分野に興味があります。今後の目標は、国際ジャーナルに自分の論文を掲載することです。
大学で技術的な知識と文化を学びながら、課外活動も積極的に行うことを留学当初から計画していたので、この一年間、週末には小中学生と英会話をするボランティアに参加しました。私は日本の子供たちと過ごす時間がとても好きです。彼らは小さな頃から好奇心が旺盛で、たくさん質問をしてきます。そんな彼らの質問に答えるのが好きです。
また、昨年は石川県の松任の海を訪れました。海を見るのは初めてだったので、素晴らしい経験となりました。私の人生の中でも最も思い出深い瞬間の一つです。他にも、東京のお台場を観光し、自由の女神のレプリカ、大観覧車、日本科学未来館、レインボーブリッジ、そして東京ビッグサイトなどの名所を訪れ、とても良い経験となりました。それでも、感染症によって多くの制限があり、大学を出ることが非常に難しかったので、元通りになったら、京都や長野、奈良などの日本の歴史的な場所をすべて見てみたいと思っています。

研究目標を達成し、充実した日々

名前:コスガマゲ プラビイン ムワンツタ グラツタナさん
大学:宮崎大学
国籍:スリランカ

宮崎大学大学院工学研究科修士課程1年のプラビイン ムワンツタ グラツタナです。私は学部生の初期のころからロボット工学に興味があり、大学や国を代表する多くの国際大会に学生チームとして参加していました。

昨年は、コロナウイルスの流行もあり、大変な一年でしたが、研究目標を達成し、余暇を楽しみながら充実した日々を過ごすことができたと思います。
当初定めた目標どおりに、私は昨年中に卒業に必要なすべての単位を取得することができました。研究プロジェクトに関しては、機器の互換性を確保するために多くのシミュレーションと検証を行った後、プロジェクトの最終的な機械設計(リハビリテーションおよび補助ロボット外骨格のためのアクティブ足首関節装具)を完成させました。このときに、私は試作品設計の製造プロセスに全力を尽くしました。さらに現在、所望の歩行支援装置の制御システムを開発するために、データ取得とEMG信号とIMU信号を使用した下肢の動きの予測に焦点を当てています。近い将来、一通りの予備実験を終えた後、論文投稿するための様々な実験と検証を行っていきたいと考えています。
また、私の研究テーマとは別に、研究室の仲間の研究を成功させるために、自分の専門分野の範囲内でサポートする機会がたくさんありました。全体として、この一年間に、私は将来の研究でさまざまな状況に対処するために必要な多様な知識と経験を十分に得ることができました。また、今後はこれからの日本でエンジニアとして働くために日本語によるコミュニケーションスキル向上に取り組んでいきたいと考えています。さらに、私は社会のメンバーの一員になり、貴社の目的の成功に取り組むことを楽しみにしています。

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