[解決したかった現状と課題]
ひとり親家庭には、3つの不足しているモノがあるといわれており、それは、お金、情報、時間です。ひとり親家庭の収入は、一般家庭に比較して4割弱、200万円程度です。このなかで、子育てや就労等を自ら行っています。国県市町村等では、ひとり親支援や貧困対策として様々な施策を行っていますが、まだまだ制度が十分に理解されているとはいえません。ひとり家庭の母(父)および関係機関(県、市町村こども育成担当課)、児童相談所、ハロ―ワ―ク等に本冊子を配布し、制度の周知を図り、ひとり親家庭の生活の安定や向上に資することとします。
[活動内容]
様々な機会を利用してひとり親に対する支援制度の周知を図りました。
・県民大会参加者に配布
・市町村母子会に配布
・関係機関に平成28年度支援制度の文書による照会および回答のとりまとめを実施
・若年母子会員全員に冊子を配布(500人)
・母子会ホームページにPDFフアイルをアップして情報提供を実施
・ひとり親家庭を支援する県内関係機関に冊子を配布 (県、市町村子ども育成課、ハロ―ワ―ク、児童相談所、女性相談所、家庭裁判所、社会福祉協議会、民生委員児童委員協議会、県弁護士会等)
[活動成果]
県内のひとり親家庭の相談窓口ほとんどの機関にこの冊子を置くことで、相談を受ける側のレベルアップやワンストップサービス等、相談者に対するより質の高いサービスにつながりました。また、当財団に相談のため来所される方や市町村母子会や若いお母さん方の会員にも配布したので、助成金の適切・的確な運用にも効果がありました。
[工夫したポイント]
・カラ―のペ―ジやグラフ・図をできるだけ多く掲載し見やすくしました。
・就労相談時に来所した相談者に配布し、制度をよく理解してもらうことができました。
・群馬県のイメージキャラクター「ぐんまちゃん」のイラストを挿入し、親しみやすくしました。
・作成部数を多くし、より多くの機関の担当者が情報を共有できるようにしました。
[活動の反省点]
関係諸機関や来所された相談者の方への配布を通じて、支援制度の内容周知に努めましたが、市町村母子会や若いスマイル会員等を対象にした研修会などの開催が実施できれば、より効果的でした。また、ホームページに情報は公開していますが、容易に検索できるよう工夫することで、さらに効果があったのではないかと感じています。
[今後の課題・展望]
・県内には、ひとり親家庭で児童扶養手当を受給している人が約1万8千人おり、それらの人たちに制度の周知や母子会への入会の促進を図っていくことが今後の課題です。また、このような冊子の配布を通じて、仲間づくりを増やし、ひとり親家庭の学習支援事業への新たな展開なども今後の課題です。