[解決したかった現状と課題]
①「見えない貧困」:町内の保育園や学童クラブの職員、保護者のアンケート結果から貧困の現状に気づいていない状況がわかりました。
②「ボランティアの確保」:ボランティアの大学生と接することで子どもたちの勉強意欲が高まり、子どもと保護者には進学含め夢を持ってほしいです。
③「家庭まるごとの支援」:家庭をまるごと支援する必要性を感じていましたが、総合的な支援をする力がありませんでした。
[活動内容]
① 町内3園の保育園、2学童へ出向き、職員に学習支援やこども食堂のプレゼンを実施し、多くのアイディアや意見を聞くことができました。また、大学や群馬県社会福祉協議会からも声がかかり周知活動を充実しました。
②学習支援は、ボランティアの大学生だけではなく、教科書や購入したドリルを自由に使いながら学童の職員や保護者も対応しました。外部講師による勉強会も実施しました。
③フードバンク活動への協力や全戸にチラシの配布を行いつつ、スタッフは各研修会へ参加し、こども食堂について勉強しました。
[活動成果]
・群馬県や群馬県社会福祉協議会が当団体の活動に協力してくださり、行政への情報発信力がつきました。
・学習支援からこども食堂へ発展したこともあり、新聞への記事掲載やオピニオンでの記事による問い合わせが増え、不登校児家庭からの相談も入るようになりました。
・食品ロスの情報が随時届くようになり、地域での当団体の活動に対する関心度が高まりました。
・学習支援に参加する子どもたちとボランティアとの食事会は月に1回開催し、平均20名が参加しました。
・クリスマス会には約60名が参加しました。
[工夫したポイント]
・行政や小中学校との関係づくりの構築をめざし、高崎市役所に頻繁に足を運んだり、地域の商工会や民生委員などの方々にチラシを手渡しするなど、当団体の活動内容について個別に伝えました。
・新聞などを通じて学習支援やこども食堂の情報発信を継続し、実施者同士の横のつながりも構築中です。
・自社の社会福祉法人の職員への理解促進のため各部署で勉強会をしました。
[活動の反省点]
変わらない課題:マンパワーと財源の確保は当然ですが、ニーズのある家庭や個人に情報や支援が届けられていないです。また、困難な方が胸を張って利用できる環境を作りたいです。
反省とこれから:周知啓発活動は、本業の仕事の合間では、十分に行えません。多くの方を巻き込む力をつけることが必須ですが、まだまだ力及ばず、社会福祉法人としての取り組み方を模索中です。特に学校関係者へのアピールが不足していると感じています。
[今後の課題・展望]
これからも学習支援とこども食堂を継続し、子どもたちの広義の意味での居場所づくりに取り組みたいと思います。また、社会福祉法人として自施設の利用者だけではなく、地域住民全体の幸せのために制度の狭間で困っている方に気づける法人となり、地域から頼られる力をつけたいと考えています。