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ドコモ市民活動団体助成事業

公募による市民活動団体への活動資金の助成事業

Activity Report

『認定NPO法人 水戸こどもの劇場』様茨城県 / 助成金額:450,000円

目録贈呈の様子

活動名

「子育て保健室」~わたしたちのネウボラづくり~

概要

私たちの活動は、そこに行けば笑顔になれる、気持ちが落ち着く、子育て中の家族のためのよろず相談所であり、学校に保健室があるように、ママやパパにも困ったときに行ける、まちの中の保健室をめざします。子育て先進国フィンランドのネウボラ(子育て家族サポートセンター)を参考に、子育ての不安から、日々の困りごとも聞いてもらえる、まちの中の「子育て保健室」として、気軽に相談できる場所を提供します。

中間報告
子育て保健室

中間報告

201707/31

認定NPO法人 水戸こどもの劇場 中間報告(2017年2月13日 現在)

[活動に至る背景]

子育てをとりまく現状は、もはやどこから手をつけたらよいのかわからないものさえあります。茨城県内でも、たくさんの悲惨な事件が相次いでいます。これらに共通する点の一つはこの子育て家族が誰にも相談していないことです。家庭というサポートが壊れてしまい、行政が中心となる相談施設も、敷居の低いものではありません。こうした中、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を行う「子育て世代包括支援センター」の設置が市町村に求められるようになりましたが、残念ながら現時点では当事者にとって使い勝手のよい支援の事例は少ないです。子育て支援先進国フィンランドを参考に、当事者にとって利用しやすいとは何かを提案していきたいです。

[活動状況]

子育て保健室」を実施しました。子育て家族にとって、より敷居が低く、肩身の狭い思いをせず、気楽に相談できる場所を提供したいと「子育て保健室」を、9月より5回(月1回、1月を除く)実施しました。また、子育て家族の利用しやすさを考え、同時に「コミュニティカフェ」と「ガレッジセール」を実施しました。

参加者

9月16日 40人(うちスタッフ10人) 

10月21日 32人(10人)

11月21日 38人(11人)       

12月 5日 48人(10人)

2月 7日 49人(10人)       5回合計207人(51人)の参加

[成果(アピールポイント含)と反省点]

コミュニティカフェ、ガレッジセールを同時に開催することにより、予想以上に参加者が多かった。しかし「子育て保健室」での相談となると、夜泣きや離乳食の問題などから、保育園に入園できないといった社会的な問題、さらには、母親自身の病気や家族の問題など、子育て家族の抱える問題が、非常に多岐に渡っていると実感した。スタッフは毎回終了後と、さらに月に複数回の勉強会を重ねているが、子育て家族支援のためには、過去の経験による子育てのスキルとともに、現在の子育て家族がおかれた社会的な状況、そしてママパパたちの心情をよく理解し、彼らに共感し、情報をわかりやすく伝える専門的なスキルが必要だと痛感している。

日本ではこうしたスキルを養成したり、体系的に学ぶ場がまだない。そこで、3月17日には、フィンランドの子育て支援「ネウボラ」研究の第一人者である吉備国際大学の髙橋睦子教授と、フィンランド大使館広報部の堀内都喜子さんをお招きして講演会「フィンランドのネウボラからみる私たちの子育て支援」と題する講演会を開催し、フィンランドの子育て支援を通して、いまのわたしたちの子育て支援に必要なもの、学ぶべきものをみつける機会としたい。またスタッフの対応に加え「子育て保健室」の開催時間や場所など環境にも工夫し、さらに子育て家族の確かな支援のかたちを築いていきたい。

  • 子育て保健室
  • 子育て保健室
  • ガレッジセール
  • コミュニティカフェ
終了報告
認定NPO法人 水戸こどもの劇場 終了報告の写真

終了報告

201802/10

認定NPO法人 水戸こどもの劇場 終了報告

[解決したかった現状と課題]

今の日本の社会は、子どもを妊娠した途端に、今までの生活とはまったく違った情報、生活技術が必要になる。かつてこれらは、家族や地域社会でごく自然に伝承されてきた。しかし、このような枠組みがこわれてしまった人にとって、行政の相談窓口は必ずしも聞きやすい場ではなく、気軽に相談できるところが少ない。こうしたママとパパたちに、より敷居の低い相談場所の提供と、相談しやすいスタッフの育成が課題である。

[活動内容]

「子育て保健室」という誰もが気軽に立ち寄れる場所をつくり、多くの人に知ってもらうことを目的とし、子育ての些細なことも話せる場づくりをめざした。そのため、ガレッジセールやコミュニティカフェといった楽しいイベントを同時開設し、気構えずに来てください、という場にした。「子育て保健室」の必要性を社会に理解してもらい、さらに質の高いスタッフの養成のため、フィンランドの子育て支援の専門家による講演会も開催した。

[活動成果]

「子育て保健室」という状態から、回を重ね、気楽に行けるところ、子どもを遊ばせながら相談し、落ち着ける所が地域の中に浸透し1年でのべ400人以上の方に参加してもらうことができた。3月にフィンランドの子育て支援研究第一人者の髙橋睦子先生とフィンランド大使館の堀内都喜子氏による講演会を開催し、行政や一般の方70人近く集まっていただき、研鑽を深めるうちに、場を開くとともに、スタッフの質を高める重要性を知った。

「子育て保健室」および「ガレッジセール・コミュニティカフェ」の実施日

①2016年9月16日(金)42人(スタッフ11人)、②2016年10月2日(金)32人(スタッフ10人)、③2016年11月1日(月)28人(スタッフ11人)、④2016年12月5日(月)43人(スタッフ10人)、⑤2017年2月7日(火)46人(スタッフ8人)、⑥2017年3月7日(火)53人(スタッフ10人)、⑦2017年4月4日(火)35人(スタッフ10人)、⑧2017年5月2日(火)32人(スタッフ10人)、⑨2017年6月6日(火)40人(スタッフ10人)⑩2017年7月11日(火)31人(スタッフ10人)⑪2017年7月31日(月)21人(スタッフ10人) 

・講演会「フィンランドのネウボラから見るわたしたちの子育て支援」:2017年3月17日(金)68人(スタッフ13人)

[工夫ポイント]

①どんな人も子育てについて相談できる場があることを広く知ってもらうために、「子育て保健室」を「ガレッジセール・コミュニティカフェ」というイベントと同時開催した。

②研修のためフィンランドの支援を学ぶ講演会を開催した。

[今後の課題・展望]

「子育て保健室」を開催してみて、ママとパパたちの悩みが多種多様であることに気が付いた。子育てという環境が、多くの親にとってそれまでの人生経験の続きではなく、多くの場合、まったく知らない世界に放り出されたように感じている。この1年の活動で「子育て保健室」という場が認知されてきたので、今後は、それぞれのママとパパたちの悩みに寄りそえるよう、場づくりはもちろん質の高いスタッフの養成に力を入れていきたい。

  • 講演会
  • 子育て保健室1
  • 子育て保健室2
  • 子育て保健室3
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