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ドコモ市民活動団体助成事業

公募による市民活動団体への活動資金の助成事業

Activity Report

『NPO法人 関西国際交流団体協議会』様大阪府 / 助成金額:1,000,000円

目録贈呈の様子

活動名

外国にルーツのある子どもの支援教室「Minamiこども教室」

概要

外国にルーツを持つ子どもたちの学習支援と居場所づくりのため、外国人支援団体や地域の南小学校らと実行委員会を結成し、放課後学習支援教室「Minamiこども教室」を実施しています。教室は毎週火曜日の夜18:00~2時間、中央区子ども・子育てプラザで実施し、学習内容は教科学習と日本語学習で、ボランティアが1対1で教えている。また通常の学習教室のほか、子どもたちの社会教育・活動の場として、アクティピティも実施します。

中間報告
Minamiこども教室の学習風景1

中間報告

201709/21

NPO法人 関西国際交流団体協議会 中間報告(2017年2月17日 現在)

[活動に至る背景]

大阪市は人口に占める外国人住民の割合が約4.6%(2016年9月時点)と政令指定都市の中で最も高い。大阪市の繁華街・ミナミにある大阪市立南小学校には、15カ国を超える様々な国籍の子どもが在籍しており、全校児童の約4割が外国にルーツを持っている。中には日本語での学習に困難を抱える子どもや、保護者との時間が持てずに夜間一人で過ごす子どもが見られた。このような状況の中、南小学校から相談を受けたNPO法人関西国際交流団体協議会を中心として、外国人支援団体や小学校、大学、日本語教育を担当していた元教職員などによる実行委員会を2013年5月に発足し、学習支援と居場所づくりの取組を開始した。

[活動状況]

Minamiこども教室実行委員会では、放課後学習支援教室「Minamiこども教室」を2013年9月より実施しており、大阪市立南小学校に通っている子どもを中心に約40名が参加している。学習はボランティアによるマンツーマンで行われ、学校の宿題の補助や日本語の基礎的な学習を行っている。子どもの放課後の居場所づくりという目的から、実施時間は夜間とし、迎えに来られない家庭の子どもは自宅まで送り届けている。通常の学習のほか、社会教育・活動の場として課外学習(料理教室、クリスマス会など)も行っている。また保護者へのヒアリングにより母国語や日本語の習得状況等について把握した上で、子どもの状況に応じた支援を行っている。

[成果(アピールポイント含)と反省点]

本活動による成果は、参加する子どもが学校で他の子どもを誘う姿も見られるなど、外国にルーツのある子どもたちの居場所と学習拠点になっていることである。

教室で子どもの指導を行うボランティアは公募しており、幅広い年齢層が参加している。これまでにメディアでも複数回取り上げられ、それにより多様な見学希望者からの問い合わせが多くある。毎月見学会を実施し、活動の背景や目的などを説明し、教室の様子も見学してもらい、その後のボランティア登録につなげている。見学会に訪れた人々に、本活動を知ってもらうことで、外国にルーツをもつ子どもたちの存在と、本活動の背景にある社会課題の認知や啓発にも繋がると考えられる。

一方、ボランティア登録数は増加したものの、毎回参加できるボランティアは少なく、今後は継続して活動できるボランティアを育てていくことが必要である。そのためボランティアには外国人の子どもが抱える課題や指導にあたって必要なことの説明や研修も実施している。

日本語学習の取り組みでは、2015年度からは絵本を通じた対話型日本語学習支援活動「Minami Fun time」を実施している。さらに学習活動以外にも多様な課外活動プログラム(料理教室や遠足、演劇鑑賞、ダンスなど)への参加の機会を設けている。それにより子どもたちの豊かなで楽しい時間を創出しており、大切な居場所となって新たに加わった子どもたちも継続的に参加している。

  • Minamiこども教室の学習風景1
  • Minamiこども教室の学習風景2
  • 【課外活動】盆踊りインターナショナルへの参加風景
  • 【課外活動】料理教室での様子
終了報告
NPO法人 関西国際交流団体協議会の写真

終了報告

201801/29

NPO法人 関西国際交流団体協議会

[解決したかった現状と課題]

多国籍化が進む大阪市中央区に根差し、地域における外国にルーツをもつ子どもたちの学習支援教室とともに、居場所づくりに取り組みました。この地域に暮らす外国人家庭で、ひとり親家庭、さらに家庭言語が日本語ではない子どもたちのため、親の仕事の関係でひとりで過ごす家庭の子どもたちを対象に学校と連携し、日本語学習や教科学習の補充を行いました。教室活動を通して子どもたちの学ぶ意欲を刺激し、学習の定着に取り組みました。

[活動内容]

学校と連携し、支援ニーズの高い子どもたちをピックアップし、家庭環境も把握しつつ、必要な支援の在り方を模索しました。学習促進には、生活の安定性も重要です。日常の生活課題にも寄り添いながら、子どもたちが、あんしんして学べる地域での受け皿づくりをめざしました。毎週火曜日夜の教室開催を固定化し、読み聞かせや体験学習にも取り組みました。地域の教室活動の認知を深め、子どもたちがあんしん感を持てる教室づくりをめざしました。

[活動成果]

教室の開催回数は、45回を超えました。施設事情と年始三日を除いては開催しました。登録している子どもたちの数は59名、通常30数名が通級指導を受けています。子どもたちに関わるボランティアは89名に及び、中学生を除けば、基本マンツーマンの指導がおおむねできています。体験学習が3日、観劇が1日、地域行事が1日、遠足が1日、食育活動が2日実施されました。

[工夫したポイント]

「Minami Fun time」という本読みを通した日本語学習の取り組みは、日本語の語彙を増やしていくための教室独自の試みです。また、中学生には独自教材を提供し、受験を視野に入れた取組みを持続し、発展させていきたいと考えています。

[活動の反省点]

取り組んで子どもたちの様子を把握するほど、新たな支援課題が見えてきます。学習支援は在籍学年の学習レベルに追いつくほかにも、進級するたびに高くなる学習レベルにあわせた学習習慣をいかに身に付けさせるか、そのために必要となる家庭環境の安定化など、日々次の課題が浮上します。これまでの教訓を生かして、教材整備、ボランティアの確保、研修、プログラムの効率化、安定運営のための体制づくりが求められます。

[今後の課題・展望]

いま取り組んでいることが成果をあげつつあると考えています。現在の活動を持続的に進め、この先1年をかけて総括し、次の教室の体制やミッションを整理したいと考えています。教室の安定化はずいぶんと築けたと思います。しかし、今後の長期的視野に立った運営展望を持つがことが求められます。人材確保、財源確保が必要ですので、連携する地域の団体や機関からの助言を受け、方向性を決めていきたいと考えています。

  • 活動写真1
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