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ドコモ市民活動団体助成事業

公募による市民活動団体への活動資金の助成事業

Activity Report

『西原村木もくプロジェクト』様熊本県 / 助成金額:500,000円

目録贈呈の様子

活動名

西原村仮設住宅における住民参加型木工ものづくりを通じた環境改善

概要

西原村の仮設住宅において、入居した住民からは「部屋が狭く、収納スペースがない」「高いところに手が届かない」等の声が多くあがっています。被災した家屋から取り出せなかったものも多いことから、住民参加型木工ものづくりワークショップを開催し、技術者(講師)やボランティアの手を借りながら、住民自身が棚や踏み台等を作ることにより、仮設住宅の環境改善に取り組んでいくことをサポートします。また、県産材の利用を通じた木育、高齢男性の参加を呼びかけることで生きがいづくりにもつなげていきます。

終了報告
木もく時計づくり_1106

終了報告

201709/29

西原村木もくプロジェクト 活動報告

[活動の概要]

西原村の仮設住宅において、「部屋が狭く、収納スペースがない」「高いところに手が届かない」等の声が多くあがっていたことから、住環境改善のための棚づくりワークショップを開催。住民参加型で、住民自身がボランティアと一緒に棚や踏み台等を作ることにより、自らが仮設住宅の環境改善に取り組んでいくことをサポートした。木工ものづくりを通じて、自ら作ることの喜びやボランティアとの交流が生まれ、住民自身が復興に向けた前向きな姿勢を育んでいくことにもなった。また、木材は県産材を利用することで木育活動に、また、被害を受けた自宅の解体材を利用することで「思い出の保存に」という観点も大切にした。冬の間は、寒さのため屋外でのワークショップの開催は厳しいことから、仮設住宅の集会所等において木工の小物づくりを実施。子どもからお年寄りまで様々な年齢が参加し、子どもへの木育や高齢者の生きがいづくりにもつながった。また、仮設住宅の玄関先の段差が大きいことから、高齢者が上りにくいのと声があったことから、建築士や大工のボランティアと協力し、手すりの取り付け及び段差緩和を行った。

  • 村内イベントにおいて木の時計づくり
  •  仮設住宅集会所の手すり設置
  • 仮設住宅での棚づくりワークショップ
  •  住民とボランティアが一緒に棚を制作

<活動実績(平成28年10月以降)>

平成28年

10月25日:個人宅の段差解消 /西原村仮設住宅/ 1件

10月30日:棚づくりワークショップ(一部踏み台やテーブルなど) /西原村仮設住宅集会所/ 20世帯参加

11月6日:木の置き時計とネックレスづくり/ 山西小における「つなGOランド」イベント内 / 59名参加

11月28日:木の置き時計づくり/西原村仮設住宅集会所/4名参加

12月10日:棚づくりワークショップ(一部花壇やペット小屋など)/ 村民体育館 / 27世帯参加

12月13日:木の置き時計づくり/ 西原村仮設住宅集会所 / 2名参加

平成29年

1月28日:木の置き時計と表札づくり/ 西原村仮設住宅集会所 / 45名参加

2月25日:個人宅の段差解消(スロープとりつけ)/ 西原村仮設住宅/ 3件

3月25日:集会所の段差解消(手すりとりつけ)/ 西原村仮設住宅集会所

3月25日:木のキーホルダーづくり /俵山萌の里復興イベント内 / 60名参加

3月26日:表札づくり/ 西原村仮設住宅集会所 / 14名参加

※平成28年12月〜平成29年3月にかけて、個別対応の棚づくり計5件

当初の予定では、仮設住宅玄関口の段差解消は平成28年10月頃に行う予定であったが、大工ボランティアの確保が難しく、時期が11月~3月にずれこんだ。また当初は予定をしていなかったが、仮設住宅に暮らす住民から集会所にも手すりとスロープをつけて欲しいとの要望があったことから、集会所の手すりやスロープづくりにも取り組んだ。

またスケジュールに記載していた縁台づくりについては、住民からの要望が特定なかったことから、実施にはいたらなかった。

冬季(平成28年11月〜平成29年3月)にかけては、寒さのため屋外での作業が難しく、仮設住宅の集会所や、村内の復興イベントにおいて、木の小物づくりに多く取り組んだ。

  •  村内公共施設での棚づくりワークショップ
  • 仮設住宅集会所で表札づくり

<成果>

活動のメインである棚作りにおいては、ワークショップを2回実施。「収納がなくて困っていた」との住民の声は多く、仮住まいにおける収納棚の必要性は高いことを実感した。また仮設住宅だけでなく、みなし仮設住宅にお住まいの方も参加できるよう開催場所の工夫をした。ワークショップでは住民とボランティアの交流も生まれ、楽しそうにものづくりに取り組む住民の姿が見られた。

冬季の小物づくりは、子どもでも簡単に作れるキーホルダーやネックレス、そしてお年寄りも作れる表札づくりと、様々な年代に参加いただき楽しんでもらうことができた。木を磨きながら触れることで、木育活動にもつなげることができた。

<今後の課題>

幸いワークショップ中に大きな怪我もなく、どのワークショップも無事に終了することができた。安全管理については、イベント保険への加入に加え、オリエンテーションでのガイダンスでボランティアに説明するなどしたが、ワークショップの参加者人数が多くなると、目の届く範囲が限られていたため、今後は参加者人数の調整をするなどして、更なる安全管理の徹底に努めたい。

専門的な知識が必要な場面では、九州各県の建築士の協力をいただきながら、相談に応じてもらった。しかし大工ボランティアの確保は、今後も課題である。段差解消などの高度な技術が必要な場面では、やはり大工経験者が必要であるが、震災後の復旧建設で忙しい大工の確保はなかなか困難であった。近隣の技術学校や、建築士つながりの大工など、九州各県から協力できそうな大工ボランティアを確保していくことが今後の課題でもある。

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