[解決したかった現状と課題]
核家族化等で、母親は子育ての責任や負担が大きく、孤立などのストレスから子どもの虐待に発展する可能性がある。平成26年青森県子どもと子育てに関する調査委員会「子どもと子育てに関する調査結果報告書」によれば「自分が子どもに虐待しているのではないかと感じたことがあるか」との問いに、男性18.8パーセント、女性36.9パーセントが「ある(あった)」回答としており、当事者の視点に立った民間レベルでのピアサポートの必要性を感じた。
[活動内容]
就学前のお子さんを持つ親(特に3歳以下の子を育てている母親)のストレス軽減と孤立解消を目的に、「学びの場」としてNPプログラム(親支援プログラム)を年3回、「集いの場」として子育て応援ルーム(多世代交流広場)ココかれっじを毎月3回、「親に寄り添う支援」としてホームスタート(家庭訪問型子育て支援)を申し込みのつど実施した。また、スタッフのスキルアップのため、各種研修に参加した。
[活動成果]
①NPプログラム 秋(2016年10月~11月)・冬(2017年2月~3月)・春(2017年6月~7月)3回 参加者計20人 ※NPファシリテーター研修参加 3人
②子育て応援ルーム「ココかれっじ」 2016年9月~2017年8月 月3回・35回 /利用者数1,757人 ※子育てひろばセミナー参加者 5人
③ホームスタート 2016年9月~2017年8月/利用者・17家族(訪問回数 116回)※HS研修 参加者3人
[工夫ポイント]
研修に参加してきたスタッフが報告会を開き、活動の意義や活動の注意点などを他のスタッフに情報提供するとともに、スタッフ同士で実際にワークを行い、スキルアップする機会を持った。
[活動の反省点]
予定していた事業を滞りなく実施することができ、母親たちがその事業に参加することで子育てに前向きになった。また、スタッフが3つの研修に参加したことでモチベーションが上がり、団体内で報告会を行い、ほかのスタッフと情報共有ができた。研修に参加できたことで成果が大きかった。
[今後の課題・展望]
これからも安定した活動を行っていくために、団体の組織力を強化し、地域での賛同者や協力者を増やせるような活動の周知を工夫する。また、当団体と関りを持ったことで子育てのストレス軽減が図れた母親たちが、子育てが一段落したときに子育てを応援する側として支援活動に参加してくれるような「循環型の子育て支援」につながる新しい流れを作っていきたい。