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ドコモ市民活動団体助成事業

公募による市民活動団体への活動資金の助成事業

Activity Report

『NPO法人 BONDプロジェクト』様東京都 / 助成金額:500,000円

目録贈呈の様子

活動名

「子どものSOSが届く社会へ」大人への情報発信プロジェクト

概要

貧困、虐待、性暴力、いじめ、自殺願望など深刻な問題を抱えながらも誰にも気づかれず、一人で抱え込み苦しむ少女たちとの出会いを重ねてきました。相談したくてもできない彼女たちはセーフティネット機能を持つ社会保障からもこぼれ落ちてしまいます。少女たちが抱える困難さには背景があり、相談できない理由があります。これらは社会の無関心が与える影響が大きく、意識を変える必要があります。これらの少女たちの状況を大人に向け発信し、子どもたちがSOSをあげやすい社会をめざします。

中間報告
情報発信ツールとしての冊子

中間報告

201706/29

NPO法人 BONDプロジェクト 中間報告(2017年2月15日 現在)

[活動に至る背景]

虐待、性暴力、いじめ、自殺願望など深刻な問題を抱えながらも身近では相談できず、既存の相談窓口や制度からはこぼれ落ちてしまう少女たちの相談に対応してきました。

昨今では虐待等に関するニュースが多数メディアでも取り上げられていますが、「被害を受けている子どもは身近にはいない」という大人からの声も多く聞こえ、子どもたちがSOSをあげられないがために被害を受けている子は「いないもの」とされている傾向が窺えます。援助希求力が乏しい子どもたちが声をあげやすくするためには周囲の大人が気付くことが重要であり、問題に対して関心・意識を高めるための大人に向けた情報発信が必要であると考え、本プロジェクトを発足しました。

[活動状況]

これまで相談を受けてきた団体スタッフ、関わりのある有識者を中心に、少女たちから届く相談、事例を共有しました。発信していくメッセージや内容を整理し、少女たちとの関わりや現状が広まり伝わりやすくなるようデザイナーともミーティングを行い、情報発信ツールとして冊子とホームページを作成しました。ツールが出来上がった後は講演会にも積極的に取り組み、参加者に冊子を配布しています。また、既存のSNSアカウントも駆使し、web上での情報発信も同時に行っています。

[成果(アピールポイント含)と反省点]

現存の相談窓口や制度からはこぼれ落ちてしまう少女たちにとって必要な支援とその流れ、関わり方を示した。ホームページではより詳しく若者の生きづらさについて解説し、大人たちの関心、意識が高まるよう整えることができた。困難を抱えた子に対して社会が無関心であること、大人が理解できないと感じる子どもたちの行動には背景があること、子どもの自己責任論を唱えれば生きづらさを抱えた子が追い込まれてしまう現状も記し、問題について一緒に考える一員になってもらいたいと訴えた。

また、本プロジェクトは社会に向けての発信を目的としたものであるが、届いた相談を発信する意味や団体としての考え、スタッフの思いを記載することで、少女たちにとって相談しやすい印象を損なわないよう配慮した。ホームページ公開の際には「こんな風に私たちのことを考えてくれる大人がいて嬉しい」という女の子からの感想も寄せられた。

ホームページ公開後1ヶ月間(2017/1/15~2/14)のアクセスは次の通りであった。

アクセス数:6856(新規セッション率43.63%)

ユーザー数:3184

ラジオ出演をした日のアクセス数は増えており、今後メディア出演とも連動させることでより多くの人に伝わると考える。当初の計画より進行が遅れてしまったが、完成したツールを活かし今後より一層力を入れて情報発信活動に取り組んでいきたい。

  • 情報発信ツールとしての冊子
  • 冊子を講演会にて配布
終了報告
NPO法人 BONDプロジェクト 終了報告の写真

終了報告

201803/20

NPO法人 BONDプロジェクト 終了報告

[解決したかった現状と課題]

相談を寄せる少女たちの多くは虐待、性被害、いじめ、自殺願望など深刻な問題を抱えながらも支援を受けられず、既存の相談窓口や制度からはこぼれ落ち、居場所を失った状態にある。そのまま誰からも守られない状態が続けば自殺に踏み切るリスクが高まるなど、社会的損失も計り知れない。彼女たちがSOSをあげやすくなるよう、周囲の大人の問題に対する意識を高めることをめざし、情報発信を行うことが課題であった。

[活動内容]

これまで相談を受けてきた団体スタッフ、関わりのある支援者、メディア関係者、webデザイナーを中心に、少女たちから届く相談や現状を共有し、内容の整理と身近な問題として意識してもらうための伝え方について話し合った。情報発信のツールとしては、冊子とホームページを作成した。講演会や活動報告会で現状を訴えながら冊子の配布やSNSを利用した拡散を行った。

[活動成果]

冊子、ホームページを公開した2017年1月13日から8月31日までの実績

・講演会:15回、約1,400名・活動報告会:5回、約20名・月別ホームページアクセス数カッコ内は新規率

1月:4,500(45.0%)、2月:7,329(49.8%)、3月:8,997(52.3%)、4月:6,175(37.0%)、

5月:6,292(40.5%)、6月:5,592(54.5%)、7月:5,952(51.0%)、8月:5,497(51.6%)

[工夫ポイント]

本事業では大人に向けた情報発信を行ったが、少女たちの相談のしやすさを損なわぬよう、相談者に向けたメッセージやこれまでに届いた少女たちの思いも記載し、SOSを発信しやすくなるように工夫した。

[活動の反省点]

発信していきたい内容を出し合ったが、関わってきた相談者それぞれの背景があり、一人ひとりの抱えている「生きづらさ」の形が異なることから、情報量が膨らんだ。計画していたよりも内容を整理するための時間が必要となり、冊子とホームページの完成、公開が遅れてしまった。

[今後の課題・展望]

児童福祉法の改正、刑法の性犯罪規定改正、ストーカー規制法の改正等、当団体が対象とする少女たちに関わる社会の動きや変化も見られるが、未だ十分とは言えず、引き続き発信していく必要があると考える。今後は、全国展開も視野に入れた事業として、居場所のない少女たちのための夜の居場所を繁華街の中に作りたいと考え、啓発イベントも開催していきたい。

  • ホームページによる発信1
  • ホームページによる発信2
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