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ドコモ市民活動団体助成事業

公募による市民活動団体への活動資金の助成事業

Activity Report

『認定NPO法人 ひこばえ』様群馬県 / 助成金額:800,000円

目録贈呈の様子

活動名

DV等の母子貧困家庭の子どもと母親への「無料学習会」と 「こころのケア」の実施

概要

DV等で離婚後の母子は自責の念を抱きながらも貧困に耐え懸命に生きています。傷つけられた母子の二次被害を防止し、心身の尊厳の回復と自分らしい人生が歩みだせるよう、「母子のメンタルケア」と、生活基盤となる「学習態度」を子どもたちに身につけさせる支援を行います。同時に離婚後に精神的負担を与えている「面接交渉」の相談・同行支援を行うことにより、母子が安心して日常生活を過ごし、学習できる環境の提供をめざします。

中間報告
手作りのケーキにキャンドルでクリスマス会 1

中間報告

201709/21

認定NPO法人 ひこばえ 中間報告(2017年2月15日 現在)

[活動に至る背景]

母子家庭の子供の2人に1人が貧困状態にある。DV等で離婚する場合、加害者側は慰謝料も養育費も出さないケースが多々ある。子どもたちは離婚の原因は自分にあると自分を責め、不安で自分の心を傷つけ、勉強する環境ではない。母親を助けるために中卒で働くとなると、その後の人生にも影響がでる。また、貧困もDVも考え方・価値観に連鎖することが、これらは教育で解決できる。「教育はライフラインである。このライフラインに格差があってはならない」をモットーに、将来ある子どもたちが自分らしく生きられるよう、大人の責任として、DVと貧困の連鎖を断ち切るべく活動を始めた。

[活動状況]

1.毎週土曜日、午後2時~4時までの2時間、貧困家庭の子どもたちに「学習会」を行っている。「学習会」の終わりには、子どもたちの気持ちを言葉にしたり絵にしたりして自己表現訓練「心のケア」を実施している。

2.学習以外に「野外体験(日帰りキャンプ)」や、「ハロウィンパーティー」、「クリスマス会」等のお楽しみ会も行い、母子で共同作業を楽しんだ。3月、4月には「卒業生を祝う会」「入学を祝う会」を行う。

3.DVなのに面会交流させなければならないことで悩む母子の支援、離婚調停中の同行も行っている。

[成果(アピールポイント含)と反省点]

・「遊び」も学習であるという考えの下、学習会の合間に、若い講師が一緒になって、かけっこ、鬼ごっこなどで思いっきり体を使って「遊ぶ」工夫をしているので、子どもたちは毎回活き活きとして通ってきている。

・「心のケア」を継続して行っていることで、子どもたちが自分の気持ちを言葉にできるようになり、以前よりもしっかりした感じが出てきている。学習は教えるが、「心のケア」をしているところは群馬県では他にはない。

・子どもたちが自分の心にだけ溜めておいた家族への心配、自分の不安を講師に話すようになってきている。信頼関係ができているということであり、幣団体が子どもたちにとって安心・安全の場になっていると思われる。その反面、講師がそれをどう聴くかという講師側の態度、技量が問われる。守秘義務を守る、人権侵害をしない聴き方話し方の訓練、講師の心構えも伝えていく必要がでてきている。

・講師側も「心のケア」を一緒にすることで、自分の内面を見つめていくことをしていきたい。ともに成長していかなければと感じている。

  • お面とカップを作って、ハロウィン乾杯!
  • キャンプ場で火をおこし、野外体験
  • 手作りのケーキにキャンドルでクリスマス会 1
  • 手作りのケーキにキャンドルでクリスマス会2
終了報告
認定NPO法人 ひこばえ  終了報告の写真

終了報告

201803/21

認定NPO法人 ひこばえ  終了報告

[解決したかった現状と課題]

1.子どもたちを増やし、幅の広い活動をする。

2.子どもとの1対1の学習体制を確保するため、講師を増やす取り組みをする。

3.子どものこころのケアのフォローと母親のメンタルなフォローも必要であるので、面接を実施する。

4.面会交流による母子のこころの負担を軽減させる取り組みをする。

5.母子家庭への生活支援の一環としてフードバンクを利用し援助する。

[活動内容]

1.子ども達が友達を連れてきたり、シェルター入所の子ども達が随時参加した。                  

2.学生に声かけをして、安定した学習体制を築いてきた。

3.学習前の時間に子ども達に「心の天気」を実施。同時間帯に母親のグループ「ひこばえカフェ」を開催した。

4.同行支援を行って、子どもの安全と心の安定を確保した。

5.フードドライブで、お米やパンを配布した。

[活動成果]

1.原則、毎月第1~第4土曜日に開催(年間45回)                                

2.参加対象は小学1年~6年。毎回、児童10人前後参加。スタッフは、1対1学習が成立する人数を確保した。

3.1対1学習により、基礎学力の定着ときめ細かい「心のケア」ができた。                      

4.2016年10月ハローウィンパーティー(20名参加)、12月クリスマス会(20名参加)、3月カレーパーティ―(24名参加)、2017年7月BBQキャンプ(26名参加)等を開催。異年齢間での人間関係の構築ができた。

[工夫したポイント]

1.言語化できない児童の思いを描画したり、絵はがきの選択で自分の心と対話をしてもらったこと。          

2.「ひこばえカフェ」を新設し、コーヒーを飲みながら母親の話を傾聴し、生きる勇気が持てる場を提供した。

[活動の反省点]

1.質の高い学習支援や心のケアを提供するためのスタッフ研修が少なかった。                    

2.地域の公民館を利用したため、他の利用者へ配慮をせざるを得ず、不自由な面があった。              

3.支援を必要としている児童は多いが、この活動へつなげることや、スタッフ確保がスムーズではなかった。

[今後の課題・展望]

1.子ども達の根底に流れる「よりよくなりたい」という欲求を学習面、生活面で発揮できるように支援していく。    

2.中学に行って躓くことのないよう、将来自信を持って生きていける人となれるよう学習態度を培う。        

3.DV等母子家庭に育った子ども達は、その環境の中で生きていく他ないため、今後も「心のケア」の充実を図る必要がある。

4.心に傷を抱えている子ども達や母親にとって、自分を取り戻せるホッと出来る「第三の居場所」として、利用価値を高める。

  • 好きな絵はがきで自分の気持ちをシェア加工
  • タブレットを使って
  • 皆でカレーパーティーのカレーづくり
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