[解決したかった現状と課題]
夕食を一人で過ごす子どもの孤食や、友人とのコミュニケーションを築けず、孤立する子ども、生活困窮者の親子、社会的・心理的・経済的に弱者である子どもに対する支援を行うため、地域の方やボランティアを募り、夕食を中心とした場の提供で心が休まる居場所づくりをめざす。地域やボランティア・専門家が一つになり、生活困窮家庭の子どもや色々な事情を抱えている親子の孤立を防ぐ。
[活動内容]
対象となる子どもとその保護者には、行政のケースワーカー、地域の方、校長先生より直接声をかけ、参加を呼びかけた。月に1度の定例会で、毎回、情報共有や課題を話し合う機会をもった。まずは、いちばん子どもの状況を把握している各小中学校の先生方に、子ども食堂の存在を知ってもらうため、校長会へ参加させてもらい呼びかけを行った。また、参加する子どもやその保護者には、スタッフやボランティアの大人や学生が寄り添うことを大切にした。
[活動成果]
・基本毎月2回(学校の長期休みは毎週)、木曜日午後6~8時に開催した。また、調理・会場準備は、4時から行った。
・実施回数/4月(4回(遠足1回含む))参加人数(スタッフも含み108人)、5月/(2回)参加人数67人、6月(2回)参加人数63人、7月(3回)参加人数70人、8月(6回(イベント1回含む))参加人数142人、合計17回開催し、延べ参加人数450人であった。
・春は遠足、夏は近くに日帰りキャンプに行き、流しそうめんやBBQを楽しんだ。12月にはクリスマス会、お餅つきなどの行事も行った。
[工夫したポイント]
子どもたちやその保護者が安心していられる居場所にするために、一人ひとりに寄り添い、信頼関係を築いていった。居場所に関わる大人の繋がりも大切にし、ボランティアに来てくれる方にも面談や想いを伝え、意識を統一した。
[活動の反省点]
学校の長期休暇中、子ども食堂での勉強について反省する点があった。子ども食堂で学習支援を行うとは広報していないが、食事の前後に宿題や勉強をしている子どもがいた。宿題の進み具合について本人に声をかけると、進めているというので安心していたが、始業式前日に宿題はかなり残っていた。家で勉強ができる環境ではない子どももいるので、もっと早い段階で宿題の進み具合を確認し、声をかけ、配慮できなかったことが反省点である。
[今後の課題・展望]
今後の活動は、現在開催中の第1店舗目「やんちゃま食堂」、第2店舗目「ちいき食堂」、第3店舗目「松高きっちん(松原高校)とみんなの食卓」を継続運営をしていくことである。情報を公開していないため、行政や教師等に直接声をかけている。まだまだ地域に隠れている対象者に、どのように情報を届けていくかが課題である。今後の方向性としては、小学校区に1カ所を展開していく。平成30年1月には、第4店舗目が決定している。