[解決したかった現状と課題]
重複に障がいをもつ盲ろう児については、専門の機関や専門相談の場がない。学校の進路選択においても、専門的な対応が望めないまま、多くの盲ろう児は、知的障がい枠での受け入れとなっている。全国の20歳未満の盲ろう児の数は178名と大変少なく、周囲に同じ悩みを相談する相手がなく孤立している。コミュニケーションが成り立ちにくい盲ろう児の支援は難しく、より深い関わりと学習の必要性を感じている。
[活動内容]
①事務局ミーティング 場所:団体事務所
学習会企画、交流会企画
②家族懇談会・相談会
③盲ろう児・者の交流会
④専門家を招いての相談会と学習会
⑤ビデオ学習会
[活動成果]
①家族懇談会:2016.10/23:盲ろう児2人/家族5人/支援者4人
②家族懇談会・相談会 :2017.3/23、24:盲ろう児2人/家族2人/支援者6人
③盲ろう児・者の交流会:2017.5/20:盲ろう児・者9人/支援者15人
④専門家を招いての学習会:ビデオ学習会/2017.7/16、17/学習会21人、ビデオ学習会29人
[工夫ポイント]
盲ろう者と支援者が、学校訪問をして支援者学習会のチラシを配布するなど、啓発もかねての行事案内をすることができ、今後の関係づくりができた。
[活動の反省点]
・専門家の先生と盲ろう児・家族、支援者の日程調整がつかず、当初予定していた日程の変更に翻弄してしまった。学校関係者へのチラシ配布は、行政や教育委員会などに依頼したが、関係者のもとにチラシが渡らないことが分かった。
・今後の案内方法などについて工夫が必要であると分った。
・家族懇談会・相談会では、相談は出来たが、もっと落ち着いた場所で個人相談をしたかったとの意見もあり、場所の設定を考慮すべきと考えた。
[今後の課題・展望]
専門家の先生を招いての学習会では、学校関係者(教師)に参加していただき、現場での支援の方法などの悩みを聞くことができた。今回の学習会で、今後の学校での支援に役立つとの感想をもらい、関係者同士のつながりもでき、今後の支援への在り方と方向性が確認できた。また、兵庫盲ろう者友の会として、継続支援が必要である。盲ろう児のご家族からも今後も関係者学習会を続けてほしいと要望を受けたが、資金面などの問題もあり、今後の課題としたい。