[解決したかった現状と課題]
「我が子に障がいがあるのではないか・・・」と不安に思っているとき、「障がいがあると言われたが受け入れることが出来ない」というような状況のとき、支援センターなどの公的な機関に相談に行くのは難しく、家族が抱え込む状況になってしまう場合があります。家族が安心して子育て出来るような取り組みとともに、地域の人たちが「理解者」「応援団」になるような取り組みが必要だと感じています。
[活動内容]
小さな交流会で、家族の心と体の健康を支援する取り組みを実施しました。自閉症の基礎を学ぶ研修を行い、子育て時期に関わる支援者のスキルアップを図りました。また、障がい者施設に障がい理解のための文庫を設置し、地域住民、家族、支援者に貸し出しを行いました。
[活動成果]
・小さな交流会では、看護師による家族の健康チェック、大人になった障がいのある人の親御さんを囲んで交流会を行いました。(全7回、延べ105名)
・自閉症支援のための基礎講座を実施し(全5回)、家族、支援者、学校の先生など広く子どもたちに関わる人が参加しました。(延べ103名)
・ほっこり文庫では、月平均30冊の貸し出しが行われました。
[工夫ポイント]
研修、小さな交流会を通じて家族や支援者の声を拾い、本を購入することが出来ました。まだまだSNSよりも口こみ、人づての声掛けが情報源となる地域なので、生の声を拾える機会が持てたことが良かったです。
[活動の反省点]
小さな交流会では、本の読み合わせをするなどして、本の中に書いてあることが全てではないということを知ってもらった上で、購入する本をご家族と一緒に決めて行きました。そのため、実際に本を購入するまでに時間がかかってしまい、事業が終わるころになっての購入になり、広報が遅れてしまいました。事業終了後も引き続き貸し出しを行い、一人でも多くの人の役に立つよう取り組んでいきます。
[今後の課題・展望]
自閉症に対する基礎講座は実施できましたが、実際の支援を学ぶ機会は継続して実施していく必要があると感じています。障がいのある子ども本人と家族への支援、支援者への支援、地域づくりのための支援という、概ね3つの支援が必要だと感じていますが、その全てにおいて、ネットワークが大切なので関係各所との連携をより強くしていくような事業を展開していきたいと考えています。