[解決したかった現状と課題]
1.親の事情や働き方により、学習を見てもらえない、話し相手になってもらえないなどの子どもたちに、学習の機会を与え学力を身に付け、生活習慣を確立する。
2.学校での授業についていけない子どもたちには、学習のサポートを行い、公立高校へ進学できるようにする。
3.子どもたちに、やればできるという自信を付けることで、希望する将来の生活ができるように支援する。
[活動内容]
市民、大学生、市役所、社協等の協力で、2016年12月から学習支援を開始した。
・対象:中学1年~高校3年
・実施日:毎週、月曜日と木曜日の18時~20時に実施した。
・科目:国語、数学、英語、宿題。
・終了後は必ず部屋の掃除をし、挨拶をして終了した。
・一人ずつ丁寧にみていくと、きまって躓く箇所があり、そこを中心に個別指導を行った。
[活動成果]
1.学習支援回数:69回 参加者7名(参加者は、保護者同士の口コミで10名になることもあった)
テスト形式の問題を何度も解くことで、初めはできなかった問題が徐々にできるようになっていった。
2.交流会:1回 参加者5名
実施日が「母の日」であったため、子どもたちの要望に応えて、チーズケーキとフルーツ寒天を作り、母親へのお土産とした。
[工夫ポイント]
1.テストの前には子どもたちに自信をつけるために、教科書から復習内容を中心にした問題を作成して解かせた。
2.夏休みは1学期の復習を中心に行い、宿題は提出日をチェックし、進捗を確認しながら学習を進めた。
[活動の反省点]
1.本当に参加してほしい子どもたちを、どのように把握していくか非常に困難であった。
2.個別指導の場合、参加者が10人になると、講師2人では十分に学習を見ることができず、講師を増員した。
3.苦手な科目を学習させ、やればできるという自信をつけさせるために、楽しく学習できるように工夫を行った。
4.交流会を2回行う予定にしていたが、中学生はクラブ活動が土・日や夏休みも毎日あるため、1回しか行えなかった。
5.始めはぎこちない会話であったが、徐々にコミュニケーションが取れるようになった。
[今後の課題・展望]
1.今の参加者が中学3年生になったら、全員が公立高校に入学できるように、毎日の授業と入学試験準備のための学習をどのようなバランスで行っていくか検討する。
2.市の福祉課、他NPO法人、地域社会、その他多くの団体等と協力し、長く継続していけるようにする。
3.子どもが将来どんな職業につき、どんな生活を望むかというキャリア形成の相談や保護者との懇談会の(家庭での子どもの様子や学習態度など)実施について検討する。