[解決したかった現状と課題]
地球学校が活動する神奈川県には、日本の中でも日本語支援を必要とする外国につながる子どもたちが多く住んでいて、その人数は年々増え続けています。このような子どもたちの多くは、日本の小学校や中学校に通っています。外国語で行われる授業を理解し、友達と仲良く学校生活を行うためには、日本語の習得が急がれますが、学校での日本語指導は時間数が限られ、地域の子どもたちを支援する日本語教室の数も少ないのが現状です。
[活動内容]
2016年11月~2017年8月の10か月間に全26回、1回2時間の教室を定期的に開き、子どもの日本語力に応じた指導を実施しました。特に小学生が多かったため、カードやパズル等の遊び要素を取り入れて子どもの関心を保つように工夫し、通常は座学が多かったことから、2017年7月8日に小学校体育館を借りて、体を動かしながら遊びの中で学習するイベントも行いました。教室に慣れるまで保護者の同席を求め、子どもが学習に集中できるように工夫しました。
[活動成果]
・土曜教室:全26回開催。13:00~15:00、参加児童生徒延べ478名、指導者延べ217名。
・春休み・夏休み教室:全7日間開催。10:00~15:00、参加児童生徒延べ131名、指導者65名。
・運営委員会:年2回開催。各回委員5名出席。
・漢字学習会「第19回漢字王決定戦」:2月18日開催。
・日本語体験学習会「体を使って学ぼう」:7月8日開催。場所は横浜市立南吉田小学校体育館。
[工夫ポイント]
・習熟度別にグループを編成し互いに助け合って勉強するように指導しました。
・子どもに合わせて教材を準備し、より学習効果を上がるよう工夫しました。
[活動の反省点]
会場が狭く、参加者の年齢層が低かったため、ざわざわした雰囲気になることが多く、音読などの「音声」指導の機会が少なくなってしまいました。中学生は教科学習を行うことが多く、小学生と一緒では静かな環境が保てたとは言えなかったので、教室を分ける等の工夫を考えていきます。また、一人一人に合わせて個別の指導を行えるように、指導者の育成を実施していきたいと思っています。
[今後の課題・展望]
今後の課題として、子どもたちが急激に増えてきているので、指導者を増やしたいと思っています。また6月以降、大学生や高校生ボランティアも多数参加しているので、日本語指導の講座を行い、彼らが積極的に参加できるようにしたいと考えています。今後は、その子に合う学習進度を保つために、他団体との協力体制を整えます。