受賞者・授賞式Winner / Ceremony
第10回(2011年)
第10回目の授賞式を、2011年10月21日(金)に東京・赤坂のANAインターコンチネンタルホテル東京にて開催いたしました。文部科学省 研究振興局 局長の倉持隆雄様、NTTドコモ 代表取締役副社長 松井浩様など多数のご来賓をいただきました。ありがとうございました。
多数の応募業績から選ばれた4名の受賞者に、喜びの声をお聞きしました。
情報社会においては、著作権を的確に保護する、安全で利便性の高いコンテンツ配信サービスが求められます。
小川氏は、モバイル端末でも利用可能な著作権保護技術を開発・実装し、その実現可能性を示されました。これにより放送業界から初の受賞となりました。
猿渡氏の独立成分解析(ICA)は、2008年に警察備品にも採用されるなど理論提案にとどまらず実用化・商品化を行っている点をとくに評価しました。今後は福祉機器などへの聴覚的な活用が期待されます。
石井氏は、個人情報保護法の立法過程を重視し、現実的課題解決に取り組まれています。従来の法解釈や判例分析の枠を越えて、法の成立過程に集中するのは新しい試みといえます。
和久井氏の研究は、日米欧での技術の標準化とそれに伴う特許などの問題へ実証的にアプローチしたもので、国際的な事業者が特許に関する戦略を練る際の参考となりえるものです。
各受賞者のさらなるご活躍を祈念しております。
講評
羽鳥 光俊先生
選考委員長 東京大学名誉教授