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ドコモ・モバイル・サイエンス賞

移動通信・情報通信の研究開発等の業績に対する褒賞事業

Winner / Ceremony

第7回(2008年)

第7回ドコモ・モバイル・サイエンス賞の授賞式の全体写真
第7回ドコモ・モバイル・サイエンス賞の授賞式の受賞者の写真

第7回ドコモ・モバイル・サイエンス賞の授賞式は、2008年10月17日(金)に東京・赤坂のANAインターコンチネンタルホテル東京にて開催されました。

先端技術部門の受賞記事です

優秀賞安全・安心を実現する楕円曲線暗号に関する研究

北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 教授

宮地 充子 (ミヤジ アツコ) 氏

授賞概要

公開鍵暗号の一種である楕円曲線暗号を利用した階層型IDベース暗号を提案し、それが放送に適用可能であることを示した。 また、ICカード上のすべての攻撃に対して安全かつ効率的な楕円曲線暗号を提案し、効率的なセキュリティ技術を提案するだけでなく、商品化にも貢献した。 また、提案した楕円曲線暗号の実装方式がISO/IEC国際規格の一部に採用され、日本の情報セキュリティ技術の国際地位向上、国際標準化にも貢献した。

基礎科学部門の受賞記事です

優秀賞非視認通信および表示・照明用Ⅲ族窒化物半導体の物性研究

東北大学 多元物質科学研究所 教授

秩父 重英 (チチブ シゲフサ) 氏

授賞概要

1993年に開発されていた青色LEDの高効率発光のメカニズムについて、1996年に新たに「局在励起子発光 モデル」を提案し、窒化インジウムガリウム(InGaN)のLEDがなぜ結晶内の転位密度が大きくても強い発光を呈するかを解明した。 さらに窒化物半導体に特有な分極電場効果と励起子局在効果を定量的に説明する研究を推進し、有力誌に発表するなど、独創的な成果をあげた。 また、窒化ガリウム半導体デバイスは低消費電力の特長から、環境にやさしいシステムの実現に大きな貢献が期待されており、青色LEDの理論面で大きなインパクトを与える業績を上げた。

社会科学部門の受賞記事です

奨励賞1普及過程における情報伝播ネットワークの不均一性と価値転換現象の構造分析
―需要側が牽引するイノベーションの可能性―

(グループ名)植田研究室 価値転換現象研究チーム

<代表者> 株式会社博報堂イノベーション・ラボ 上席研究員
鷲田 祐一(ワシダ ユウイチ)氏

授賞概要

ハイテク製品の普及過程の解明と「価値転換現象」により、需要サイドからイノベーションが発生するメカニズムを明らかにした。従来の普及過程論を修正し、さらにネットワーク論と組み合わせて新しいモデルを提示している点を評価した。 また、需要サイドから供給サイドへの影響力を正当に評価し、両者の相互作用から、イノベーションが生ずることを理論化し、かつ実証した成果は大きく、携帯電話を例に実証した点にも注目した。

奨励賞2国際電気通信市場における制度形成と変化
―腕木通信からインターネット・ガバナンスまで―

駒澤大学 グローバル・メディア・スタディーズ学部 准教授

西岡 洋子 (ニシオカ ヨウコ) 氏

授賞概要

国際電気通信の発展と変容の過程と方向性を、比較制度論の立場から歴史的に明らかにした。 歴史研究として、過去の資料を的確に収集し、まとめている点を評価した。 こうした研究は、後々の研究のための基準ベースとして役立つものと考えられる。

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